労働時間把握義務と医師の面接指導

先日,労働安全衛生法が改正されて,

労働時間把握義務が法律で明記されたことについて記載しました。

 

 

本日は,具体的な労働時間の把握の方法について,記載します。

 

 

会社は,「タイムカードによる記録,

パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の

客観的な方法その他の方法」により,

労働時間を把握しなければなりません。

 

 

原則として,タイムカードの打刻時間,

パソコンの使用時間(ログインからログオフまでの時間)などの

機械的に記録されるもので労働時間を把握しなければなりません。

 

 

 

これ以外の労働時間の把握方法として,

「やむを得ず客観的な方法により把握し難い場合」に,

「その他の方法」として,

労働者の自己申告制による方法があげられています。

 

 

ここで,「やむを得ず客観的な方法により把握し難い場合」とは,

通達では,労働者が事業場外において行う業務に直行または直帰する場合

が例示としてあげられています。

 

 

しかし,通信機器が発達した現代において,

パソコンやスマートフォンを用いた業務遂行がほぼ不可欠であり,

客観的な方法により労働時間が把握できないことは考えにくく,

自己申告制が認められるのは極めて例外的な場合に限られると考えられます。

 

 

 

通達では,直行直帰が例示であげられていますが,

事業場外から社内システムにアクセスすることが可能であり,

客観的な方法で労働時間を把握できる場合には,

直行直帰であることのみを理由として,

自己申告制にすることはできません。

 

 

また,自己申告制の場合であっても,会社は,

自己申告の労働時間と実際の労働時間が合致しているかについて,

必要に応じて実態調査をすることなどの措置を講ずる必要があります。

 

 

以上の労働時間把握義務を会社が実施したとして,

休憩時間を除き,1週間あたり40時間を超えて

労働させた場合におけるその超えた時間が

1ヶ月80時間を超え,かつ,疲労の蓄積が認められる労働者に対して,

会社は,労働者の申出があれば,

医師による面接指導を行わなければなりません

(労働安全衛生法66条の8)。

 

 

 

会社は,1週間あたり40時間を超えた時間の算定を,

毎月1回以上,一定の期日を定めて行わなければならず,

時間外労働が1ヶ月80時間を超えた労働者に対し,

その超えた時間の情報を通知しなければならないのです。

 

 

労働者に時間外労働に関する情報を提供して,

労働者の医師との面接指導の申出がされやすくなるようにしたのです。

 

 

会社が,医師による面接指導を怠ったり,

労働者に対して,時間外労働に関する情報提供を行わず,

労働者に面接指導を受ける機会を失わせたりした場合には,

会社には,安全配慮義務違反が認められる可能性が高くなります。

 

 

このように,労働時間把握義務が法律で明記されましたので,

労働者としては,会社が労働時間を把握していないなら,

労働時間を把握すべきと主張すべきですし,

長時間労働が継続して疲労が蓄積したならば,

医師の面接指導を受けるようにしてください。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

労働時間把握義務が法律で明記されました

8月2日金曜日に石川県女性センターで開催される,

「トラブルのない明るい職場を目指す労働判例・政策セミナーin金沢」

で講師をさせていただくことになりましたので,

2018年6月に成立し,2019年4月から逐次施行されている,

働き方改革関連法について,今一度勉強をしております。

 

 

 

勉強したことをアウトプットしないと,

知識として定着しませんので,

働き方改革関連法について勉強したことを

順次アウトプットしていきます。

 

 

本日は,労働時間把握義務が法律で明記されたことについて解説します。

 

 

未払残業代請求や過労死・過労自殺の労災申請においては,

労働時間をどうやって証明するのかが大変重要になります。

 

 

労働者が労働時間を証明できないと,

未払残業代を計算することができませんし,

過労死・過労自殺の原因である長時間労働を明らかにすることができず,

労働者が救済されないことがあります。

 

 

そのため,会社が,労務管理として,

労働者が,いつの日に何時から何時まで働いたのかという

記録を残しておくことが重要になります。

 

 

 

ところが,これまでは,会社の労働時間把握義務が,

法律の条文で明確に規定されていたわけではなく,

具体的な労働時間把握の方法についても,

厚生労働省の通達

「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」

(平成13年4月6日基発339号),

「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」

(平成29年1月20日基発0120第3号)

が示されているだけでした。

 

 

そして,これらの通達では,

事業場外みなし労働時間制や裁量労働制が適用される労働者や

管理監督者は対象外とされていました。

 

 

今回,労働安全衛生法が改正されて,

労働安全衛生法66条の8の3という条文が新設されて,

会社は,労働者の労働時間の状況を把握しなければならない,

と法律で明記されました。

 

 

労働時間把握義務違反に対する罰則がないという点が

不十分ではありますが,会社の法的義務として

法律の条文に明確化されたことは大いに活用できると思います。

 

 

会社は,労働時間把握義務を負っているのですから,

今後は,会社に対して,タイムカードなどの

資料の開示を求めやすくなりますし,

会社が労働時間把握義務を怠った場合に,

労働者が主張する労働時間が認められやすくなったり,

一定の期間の労働時間の資料をもとに

平均的な残業代の計算が認められやすくなることが期待できます。

 

 

そして,今回の改正で,労働時間把握義務の対象となる労働者は,

高度プロフェッショナル制度が適用される労働者を除き,

①研究開発業務従事者,

②事業場外みなし労働時間制の適用労働者,

③裁量労働制の適用労働者,

④管理監督者,

⑤派遣労働者,

⑥短時間労働者,

⑦有期契約労働者

を含めた全ての労働者です。

 

 

 

長くなりましたので,続きは明日以降に記載します。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

警察官の無許可原稿執筆問題から公務員の兼業・副業を考える

警察官の昇任試験対策問題集の原稿執筆にあたり,

適正な手続をとらずに出版社から多額の報酬を受け取ったことが,

公務員法が禁じる兼業に該当するとして,

警視正や警視の階級にある警察官が

懲戒処分とされる見通しとなりました。

 

 

https://www.asahi.com/articles/ASM7D5G06M7DPTIL02S.html

 

 

本日は,公務員の兼業・副業について解説します。

 

 

地方公務員の場合,地方公務員法38条により,

任命権者の許可を得なければ,

①営利目的の会社などの役員の地位を兼ねること,

②自ら営利目的の会社を営むこと,

③報酬を得ていかなる事業もしくは事務に従事すること

ができません。

 

 

 

 

国家公務員の場合,国家公務員法103条と104条により,

地方公務員と同じように,上記①~③について,

所轄庁の長の許可を得なければ,できません。

 

 

これは,公務員は,全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し,

全力をあげて自分の職務に専念しなければならず

(地方公務員法30条,35条,国家公務員法96条,101条),

兼業や副業をすれば,本業である公務員の職務が

疎かになってしまうおそれがあったからだと考えられます。

 

 

また,公務員が兼業や副業をすれば,公務員の権限を利用して,

私企業に便宜を図るおそれがあることから,

公務員の信用失墜を防止するために,

公務員の兼業や副業を許可制として,

チェックしていく必要があるからなのでしょう。

 

 

この公務員の兼業や副業の許可については,

①職務遂行上の能率の低下をきたすおそれの有無,

②当該営利企業と当該行政庁や当該自治体の

利益相反関係や職務の公正を妨げるおそれの有無,

③職員及び職務の品位を損ねるおそれの有無

の3点から判断されるようです。

 

 

例えば,公務員が実家の農業を手伝う場合,

無償で農作業の協力をしている程度であれば,

許可は不要ですが,

報酬を得ていると評価されたり,

自分で農業を営んでいると評価される場合には,

許可が必要になります。

 

 

さて,今回の警察官の場合,出版社からの依頼に応じて,

問題集の問題や回答の原稿を執筆して,

原稿料を受け取ったようですが,

上記の兼業や副業の許可をとっていなかったようです。

 

 

 

 

本来,許可を得ていれば,原稿料を受け取って

問題集の原稿を執筆しても問題はなかったので,

とるべき手続をとっていなかったことが問題となったのです。

 

 

そのため,行為そのものが問題ではなく,

手続違反が問題となったので,

多額の原稿料を受け取っていた警察官は

3ヶ月間給料のうち10分の1が減額される減給処分となり,

その他の警察官は戒告となる見込みです。

 

 

過去に懲戒処分歴がないと思われるので,

手続違反の場合には,比較的軽い懲戒処分がなされるべきですので,

今回の懲戒処分は妥当なものだと考えます。

 

 

民間企業の場合,政府は,副業や兼業を

積極的に推進していこうとしていますが,公務員にも,

副業や兼業が推進されていくのは,

まだまだ先の話しになりそうですね。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

就業規則の周知を争うには

労働事件の法律相談を受ける際に,弁護士は,

相談者に対して,就業規則の内容はどうなっていますか,

と尋ねることが多いです。

 

 

就業規則とは,おおざっぱにいえば,

会社の労働条件やルールを定めた規定集のことです。

 

 

 

解雇事件であれば,就業規則に記載されている

どのような解雇理由で解雇されているのかを

検討するために就業規則をチェックします。

 

 

未払残業代請求事件であれば,就業規則に記載されている

労働時間をもとに,残業代の計算をします。

 

 

このように,労働事件において

就業規則の内容を検討することは,

必須の作業だと思います。

 

 

しかし,多くの労働事件の法律相談において,

相談者に就業規則のことを尋ねると,

就業規則を見たことがないのでわかりません,

という回答がかえってくることが多いです。

 

 

そう,多くの労働者が,就業規則を見ていないのです。

 

 

そもそも,多くの労働者は,

就業規則が会社のどこにあるのか知らないことが多いです。

 

 

 

なぜならば,会社が,労働者に対して,

就業規則を見せることがあまりなく,

就業規則がどこに保管されているのかについて

説明していないことがほとんどだからです。

 

 

ところが,就業規則に記載されている内容が

労働契約における労働条件になるためには,

その就業規則を労働者に周知していなければなりません

(労働契約法7条)。

 

 

ここでいう周知とは,

労働者が知ろうと思えば知ることができる状態

に置かれたことをいいます。

 

 

労働者が就業規則の内容を実際に知る必要はないものの,

労働者が就業規則を見たいときには,

見れる状態にしておかなければならないのです。

 

 

就業規則を周知していなかった場合,就業規則の内容は,

労働契約の労働条件とはならず,会社は,

就業規則を作成していても,無意味になります。

 

 

この就業規則の周知について,

興味深い裁判例がありますので,紹介します。

 

 

平成29年3月14日甲府地方裁判所判決です。

 

 

この事件では,被告会社に就業規則がなかった時期に,

グループ会社の就業規則を流用していたという特殊事情があり,

就業規則の周知が争点となりました。

 

 

この事件では,被告の代表者が,労働契約の締結の際に

就業規則が備え付けられている場所を伝えたという証言を

裏付ける客観的証拠がないこと,労働条件通知書の

「具体的に適用される就業規則名」の欄が空欄になっていること,

グループ会社の就業規則が被告会社の就業規則として

適用されるという説明がされていなかったことが認定されました。

 

 

そして,これらの事情から,グループ会社の就業規則が

被告会社の従業員控室の棚に備え付けられていたとしても,

原告労働者が,グループ会社の就業規則が

被告会社の就業規則として用いられていたと認識できないので,

就業規則の周知があったとはいえないと判断されました。

 

 

 

グループ会社の就業規則を流用していた点で,

アクセスの客体である就業規則の情報の適切性に疑問があり,

労働者に対して就業規則の内容の理解できるような

会社の説明の努力がなかったことが,

就業規則の周知があったとはいえないという

判断に結びついたのだと思います。

 

 

就業規則を見たことがなく,どこにあるのかも知らず,

会社から就業規則の説明が全くない場合には,

就業規則の周知を争う余地がでてきます。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

会社を退職した後も労災保険の休業補償給付を受給できるのか?

2日前は業務多忙により,

19時30分までに帰宅できなかったため,

昨日,ついにブログの更新がとまってしまいました。

 

 

記録がとまってしまい,なんとも無念でした。

 

 

もっとも,昨日は,忙しいながらも,

なんとか仕事を終わらせて19時30分までに帰宅できたので,

本日はブログを更新します。

 

 

さて,先日,仕事中にけがをして,

会社を休んでいる方のご相談を受けました。

 

 

仕事が原因でけがをして,会社を休む場合,

労災保険から,休業補償給付を受けられます。

 

 

 

ようするに,仕事で負傷し,

治療するために働くことができない場合,

給付基礎日額(直近3ヶ月の賃金の総支給額を日割り計算したもの)

の60%に相当する額が国から支給されます。

 

 

さらに,この休業補償給付に上乗せされて支給される

休業特別支給金というものがあり,給付基礎日額の

20%に相当する額が国から支給されます。

 

 

休業補償給付と休業特別支給金を合わせると,

給付基礎日額の80%に相当する額が支給されるのです。

 

 

おおざっぱに言ってしまえば,

仕事が原因で負傷して会社を休む場合,

給料の80%が国から支給されるというわけです。

 

 

この休業補償給付を受給するためには,

次の3つの要件を満たす必要があります。

 

 

①仕事の原因による傷病のために療養していること

 

 

 ②療養のため労働することができないこと

 

 

 ③そのために賃金をうけていないこと

 

 

この3つの要件を満たせば,

会社を休んでから4日目以降に,

労働者が請求すれば,休業補償給付が受けられます。

 

 

それでは,負傷の原因となった仕事をしていた会社を退職した後にも,

休業補償給付を受給することができるのでしょうか。

 

 

 

仕事で負傷した労働者は,会社を退職しても

引き続き休業補償給付を受給できるのかという問題です。

 

 

この問題については,労災保険法12条の5第1条に

「保険給付を受ける権利は,労働者の退職によって変更されることはない。」

と記載されていることから,上記①~③の要件を満たしている限り,

労働者は,雇用関係の存続に関係なく,

休業補償給付を受給し続けることができます。

 

 

なぜならば,休業補償給付とは,

一般的な賃金の損失に対する填補するものであり,

雇用関係の存在期間にのみ限定するという

性格のものではないからなのです。

 

 

というわけで,会社を退職しても,

仕事が原因の怪我で治療をしていて,

働けないのであれば,休業補償給付を

受給し続けることができるので安心できます。

 

 

もっとも,会社を退職後に,別の会社で勤務して

給料をもらうようになると,上記3つの要件のうちの

②と③の要件を満たさなくなるので,

休業補償給付を受給することはできなくなります。

 

 

労災保険は,仕事が原因で負傷した労働者を

保護するための制度ですので,

積極的に活用していってもらいたいと思います。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

退職金を請求するときのポイント

先日,会社から退職金の支払いがないという法律相談を受けました。

 

 

労働者が会社にとって不都合なタイミングで退職したり,

会社と労働者と間でトラブルがある場合に,

会社が退職金を支払わないことがあります。

 

 

本日は,会社に対して,退職金を請求するには

どうすればいいかについて解説します。

 

 

 

 

まず,労働者が退職したからといって,

当然に会社に対して退職金を請求できるものではありません。

 

 

就業規則,労働契約,労働協約などで退職金を支給することや,

退職金の支給基準が定められていて,

会社に支払い義務のあるものは賃金と認められて,

賃金についての労働基準法の保護を受けることができるのです。

 

 

労働基準法には,労働者に対して退職金請求権

を認める直接的な条文がないので,

退職金請求権が認められるためには,

就業規則,労働契約,労働協約などの根拠が必要になります。

 

 

そのため,労働者が会社に対して,退職金を請求するためには,

会社の就業規則などに退職金に関する定めがあるかを

チェックする必要があります。

 

 

就業規則とは別に,退職金規程を作成している会社もありますので,

会社を辞める前に,会社に対して,退職金規程などの

退職金の根拠となる資料の開示を求めます。

 

 

会社を辞めた後に,労働者個人が,会社に対して

退職金規程の開示を求めても,会社が任意に応じない

可能性もありますので,可能な限り,会社を辞める前に,

退職金規程などの資料をコピーしておくのがいいです。

 

 

会社から退職金規程の開示を受けたなら,

退職金規程に記載されている退職金の支給基準に従い,

退職金の計算をします。

 

 

一般的には,退職金の算定基礎賃金に

勤続年数別の支給率をかけて算定されることが多いです。

 

 

退職金の計算をする際には,給料のうちのどの部分までが

退職金の算定基礎賃金に含まれるのかが,

退職金規程に記載されていることが多いので,

給料明細をなくさずにとっておき,

給料明細から退職金の算定基礎賃金を計算します。

 

 

勤続年数別の支給率については,

労働者が自分の意思で会社を退職する自己都合退職の場合には,

普通解雇や整理解雇といった会社都合退職の場合に比べて,

支給率が低く設定されていることが多いです。

 

 

大幅な給料カットを通告されて,労働者が

「一身上の都合により」などと記載した退職届

を会社に提出した場合には,

自己都合退職なのか会社都合退職なのかが争われることがあります。

 

 

次に,退職金を計算できたとして,労働者は,

いつ退職金を請求できるのでしょうか。

 

 

 

退職金規程などに退職金の支払時期が定められている場合には,

その支払時期に請求することになります。

 

 

退職金規程に支払時期が記載されていない場合には,

会社は,労働者の請求があってから7日以内に

退職金を支払わなければなりません(労働基準法23条1項)。

 

 

退職金規程に定められている支払時期や,

労働者の請求があってから7日以内に退職金が支払われなかった場合,

会社は,年6%の遅延損害金を負担しなければなりません。

 

 

労働者としては,早目に退職金の請求をしておけば,

遅延損害金を請求できる可能性があります。

 

 

また,退職金請求権の消滅時効は5年なので,

退職してから5年が経過していないのであれば,

退職金を請求できる可能性があります。

 

 

まとめますと,退職金の根拠規程を調査して,

早目に会社に対して退職金を請求することが重要となります。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

妻からブログをやめるように言われてしまい4~今後の私のブログについて~

ここ数日,妻から,早く帰ってこれない日があったら,

次の日はブログを休むように言われており,

毎日更新を続けたい私としては,

非常に悩んでおりました。

 

 

 

自分の現状を赤裸々に告白したところ,

ブログ仲間や人生の先輩方から,

たくさんのありがたいお言葉やメッセージをいただき,

参考にさせていただきました。

 

 

その結果,妻のメンタルを最優先に考えて,

妻の希望を受け入れることになりました。

 

 

妻と協議した結果,私のブログの更新については,

次のように決めました。

 

 

19時30分までに帰宅したなら,次の日はブログを更新してもよい。

 

 

 19時30分までに帰宅できなかったら,次の日はブログを更新しない。

 

 

 この制限は,0歳5ヶ月の長男が2歳になるまでとする。

 

 

妻が私の両親との同居のストレスに対処するためには,

夫が早く帰宅することが必須のようです。

 

 

ブログを書く分,仕事を処理する時間がかかり,

帰宅が遅くなるので,早く帰宅できないなら,

次の日はブログを書かずに,仕事を早く処理して,

帰ってきてほしいわけです。

 

 

 

仕事が落ち着いているときには,

19時30分までに帰宅できますが,

仕事がたてこんでいたり,飲み会が入ると

19時30分までに帰宅するのは難しくなります。

 

 

ブログを更新するためには,

飲み会にあまり参加できないことになります。

 

 

私としては,なるべく更新頻度をあげたいので,

今後,飲み会を控えることになると思いますので,

付き合いが悪いと言われるかもしれませんが,ご了承ください。

 

 

女性の先輩からは,妻は小さい子供を育てていると,

自由がないのに,夫が自由にしているのを見ていると

腹が立つものなのよ,とアドバイスをいただきました。

 

 

小さい子供がいると,何をするにも制約があります。

 

 

 

妻の立場に立てば,夫がいくらブログが仕事だと言っても,

自由にブログを書いてズルいと思ってしまうのでしょう。

 

 

子育てと同居のストレスで妻を追い詰めていたことに

思いを至らせなかったことを反省しております。

 

 

今後,私のブログは,毎日更新ではなくなりますが,

働く人に役立つ労働法の情報を発信するという

コンセプトはそのままに,自分の仕事の効率をアップさせて,

なるべく高い頻度で更新を継続していきますので,

読者の皆様のにおかれましては,引き続き,

私のブログをご愛顧いただければ幸いです。

 

 

今後ともよろしくお願い致します。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

妻からブログをやめるように言われてしまい3~妻の言い分~

先日,妻から,仕事で帰宅が遅くなった日の翌日のブログは

更新しないように言われてしまい,毎日更新を目標に

がんばってきた私としては,ブログを継続するか悩んでいることを,

ブログに記載しました。

 

 

すると,フェイスブックのお友達から,

たくさんの貴重な意見をいただきました。

 

 

参考になるアドバイスをいただき,

本当にありがとうございました。

 

 

ただ,先日のブログの内容では,妻は,

夫が都合のいいことしか書いておらず,

妻側からみた真実が記載されていないので,

フェアではないとクレームを言ってきました。

 

 

 

妻から,妻の言い分をそのまま書くように

厳しく言われましたので,恥を忍んで,

本日は,妻の言い分を記載します。

 

 

まず,現在,私達夫婦は,私の実家で,

私の両親と一緒に同居しています。

 

 

70代後半の私の両親と,私達夫婦,

2歳の長女と0歳の長男の6人で同居生活をしています。

 

 

二世帯住宅ではなく,完全な同居です。

 

 

台所,風呂,洗面所も共有です。

 

 

私達夫婦と私の両親は,40歳以上も年齢が離れているので,

ジェネレーションギャップが多々あります。

 

 

私の両親は,昭和の価値観を押し付けてくるので,

両親は,その気がなくても,妻は,

ネチネチいびられていると捉えてしまいます。

 

 

嫁姑問題は深刻で,妻は,私の母から嫌味を言われたり,

場の雰囲気が険悪になるので,

私に早く家に帰ってきてほしいと願っています。

 

 

 

妻から見た夫は,仕事が忙しい上に,

同窓会や朝活などの活動もしていて,

仕事以外にも時間がとられている。

 

 

そのうえ,毎日ブログを更新しているので,

妻から見ると,夫は,家族を大切にしていないように思える。

 

 

これに対して,私は,妻に対して,

私の両親との同居を解消して,

私達夫婦と子供で生活することを提案しました。

 

 

しかし,同居を解消しようとすると,

田舎育ちの両親は,激しく反発し,

私達夫婦と両親の関係が決定的に悪化するので,

メンタルが弱っている妻は,今は,

同居を解消する気力がないとのこと。

 

 

そういう状況もあり,妻は,なおさら夫に早く

家に帰ってきてほしいと願っており,

夫が早く帰宅するのであれば,ブログを継続してもいいけれども,

帰宅が遅くなるのであれば,翌日のブログを更新しないでほしい。

 

 

昨日も,このことが原因で夫婦ケンカをしまして,

妻としては,譲歩するつもりはないようです。

 

 

ブログを毎日続けるためには,

19時30分までに帰宅しないといけないのですが,

ちょうど今,仕事が忙しく,

19時30分までに帰宅することが困難な状況です。

 

 

とはいえ,毎日更新を今日まで続けて,

ここでやめるのはおしい気がしてなりません。

 

 

 

イチロー選手が引退会見で語った,

小さいことを重ねることがとんでもないところにいくただ一つの道

という言葉にあるとおり,私にとってブログの毎日更新が,

小さいことの積み重ねなのです。

 

 

妻の言い分がよくわかりましたので,

毎日更新ができるか今一度,

自分の時間の使い方を見直すなどして,

検討してみます。

 

 

私のことを赤裸々に記載しましたが,夫婦は,

大なり小なり問題をかかえていて,

それをどう乗り越えていくかが試されている

ということが読者の方々に伝わったのであれば,幸いです。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

通算契約期間で結論がわかれた労働契約法20条違反の裁判例~日本郵便(非正規格差)事件~

昨日は,1日家族サービスをしたので,

本日,ブログを更新することになりました。

 

 

8月2日に,全国労働基準関係団体連合会主催の

トラブルのない明るい職場を目指す労働判例・政策セミナー

で講師をさせていただくことになり,その準備のために,

労働契約法20条に関する裁判例を検討しております。

 

 

 

本日は,その経緯で,日本郵便(非正規格差)事件の

大阪高裁平成31年1月24日判決を紹介したいと思います

(労働判例1197号5頁)。

 

 

この事件は,日本郵便との間で,雇用期間の定めがある

労働契約を締結した契約社員である労働者が,

正社員との間で,8つの手当と2つの休暇に関する

労働条件に違いがあることが,労働契約法20条に違反するとして,

損害賠償請求をしたという事件です。

 

 

労働契約法20条では,非正規雇用労働者と正社員との

労働条件の相違が,「労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度,

当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して」,

不合理であってはならないと規定されています。

 

 

大ざっぱに言うと,非正規雇用労働者が正社員と

同じ仕事をしているにもかからわず,

労働条件が不合理に違うのは許されませんということです。

 

 

この事件で争点となった年末年始勤務手当について,

次のとおり判断されました。

 

 

正社員には,年末年始勤務手当が支給されており,

原告ら契約社員には,年末年始勤務手当が支給されていませんでした。

 

 

この年末年始勤務手当は,年賀状の配達の関係で,

年末年始が最繁忙期になるという郵便事業の特殊性から,

多くの労働者が休日として過ごしているはずの

年末年始の時期に業務に従事しなければならない

正社員の苦労に報いる趣旨で支給されています。

 

 

 

 

年末年始に最繁忙期となり,

その時期に働かなければならないことは,

正社員も契約社員も同じなので,上記の趣旨からすると,

正社員にだけ年末年始勤務手当を支給し,

契約社員に年末年始勤務手当を支給しないことは,

労働契約法20条に違反しそうです。

 

 

他方で,契約社員は,原則として短期雇用を前提として,

各郵便局の判断で,柔軟に労働力を補充,確保するための雇用区分であり,

実際に,年末年始の期間に採用が増加すること,

契約社員の5割以上が1年以内に,

7割以上が3年以内に退職すること,

正社員の待遇を手厚くすることで

有為な人材の長期的確保を図る必要性や,

労働条件が労使協議を経て設定された事情があります。

 

 

これらの事情は,労働契約法20条の「その他の事情」として,

重みがあるものであり,正社員と契約社員との間で,

年末年始勤務手当の支給に相違があることは

直ちに不合理とはならないとされました。

 

 

もっとも,契約社員であっても,有期労働契約を反復更新して,

契約期間が長期間に及んだ場合には,正社員と契約社員との間で,

年末年始勤務手当の支給に相違を設定する根拠は弱くなり,

もはや不合理と認められます。

 

 

そして,労働契約法18条において,

契約期間を通算して5年を経過すると,

非正規雇用労働者が正社員に転換できると規定されていることから,

契約期間を通算して5年を超えている契約社員に,

年末年始勤務手当を支給しないことは不合理であると判断されました。

 

 

同じりくつで,祝日給,夏期冬期休暇,病気休暇

の正社員と契約社員の相違について,

契約期間を通算して5年経過している契約社員との相違は,

不合理であると判断されました。

 

 

そして,不合理とされた部分について,

損害賠償請求が認められたのです。

 

 

無期転換ルールを定めた労働契約法18条を引用して,

通算契約期間が5年を超える契約社員との相違が

不合理であるとした点に特徴があります。

 

 

 

 

私としては,契約期間に関係なく,

手当や休暇の趣旨を個別に検討して,

不合理か否かを検討したほうがわかりやすいと考えます。

 

 

争われている手当や休暇ごとに判断が異なってきますので,

労働契約法20条に関する裁判例をこまめに

チェックしていくことが大切ですね。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

 

妻からブログをやめるように言われてしまい2~モラハラ妻解決BOOK~

昨日も,妻から,ブログを毎日更新するのをやめてほしい

と言われてしまいました。

 

 

 

妻の言い分は,次のとおりです。

 

 

夫がブログを更新するせいで,

夫が妻と子供と過ごす時間を削減していると感じる。

 

 

下の子供が2歳になるまでは,

仕事で遅く帰ってきた次の日は,

ブログを更新しないでほしい。

 

 

家族よりもブログを優先しているように見える。

 

 

妻から見た真実ですので,反論できませんでした。

 

 

私としては,当然,ブログよりも家族が最も重要です。

 

 

とはいえ,弁護士としての成長のために,

アウトプットの場としてのブログを毎日更新することは

大切なことでして,今,とても悩んでいます。

 

 

 

そのような中,先日,私が私淑している

精神科医の樺沢紫苑先生のメルマガで

気になる記事を思い出しました。

 

 

高草木陽光先生の

4タイプでわかる 心が折れそうな夫のためのモラハラ妻解決BOOK

という本の紹介をしていた記事です。

 

 

 

その記事の中で,樺沢紫苑先生は,

仕事も家庭も全てうまくいっている人はほとんどおらず,

樺沢紫苑先生も,奥様との間で,いろいろあったようなこと

が記載されていました。

 

 

仕事がうまくいっていても,家庭がうまくいっていなかったり,

家庭がうまくいっていても,仕事がうまくいっていなかったりと,

全てがうまくいくほど人生はあまくないのだと理解しました。

 

 

あの樺沢紫苑先生ですら,奥様といろいろあったのだと知り,

不思議な安心感と樺沢紫苑先生に対する親近感を一気に感じました。

 

 

そのような経緯があり,この本を読んでみました。

 

 

相手に精神的な苦痛を与えることをモラルハラスメントといい,

略してモラハラと言います。

 

 

 

モラハラ妻と刺激的なタイトルがついていますが,おそらく,

人の目をひくためにこのようなタイトルがつけられたのだと思いまして,

この本の目的は,「家族というチームを最強なものにして,

みんなが幸せになることです」。

 

 

高草木先生は,「密室で起こっている夫婦の現実や,

妻の生態を知っていただき,スムーズな関係を築くことは

あなたの人生で一番基本的な部分がうまくいくということです。

とおっしゃっています。

 

 

この本では,7000件以上の夫婦問題の相談からみえてきた,

妻のタイプをGPS型,マイペース型,上司型,爆発型の4つに分けて,

それぞれのタイプに対するアプローチが記載されています。

 

 

人を4つのタイプに分類できるのかという批判はありそうですが,

読んでいると,確かにそうだなと思える分類となっています。

 

 

妻の名誉のために強調したいですが,妻はモラハラ妻ではありません

(むしろ,私が妻からモラハラ夫と言われそうです・・・)。

 

 

ただ,4つのタイプのどれかにあてはまる傾向がなくはないので,

付き合い方のポイントを学ぶことができました。

 

 

この本には,タイプ別の妻に対する,

喜ぶ言葉,地雷の言葉,謝る言葉,状況を変えるひとこと,

が記載されており,活用できます。

 

 

この本に記載されている「一生幸せでいられる夫婦のルール10選」

がなるほどと共感できますので,読者の皆様とシェアさせていただきます。

 

 

1 先に「ごめんなさい」を言いましょう。

  このまま永遠に会えなくなっても後悔しないように・・・

 

2 「些細」だと思える話題にこそ耳を傾けましょう。

 

3 「ありがとう」を毎日伝えましょう。

 

4 自分の価値観を相手に押し付けるのはやめて,

  お互いを尊重しましょう。

 

5 過去のネガティブな出来事を,この場に持ち出すのはやめましょう。

 

6 お互いの「良いところ」に目を向けるようにしましょう。

 

7 ケンカは,翌日に持ち越さないようにしましょう。

 

8 1日1回はパートナーを”ねぎらう”ことを忘れずに。

 

9 パートナーは敵ではありません。あなたの味方です。

 

10 プレゼントを贈りましょう。

 

 

普段は,弁護士として,人様の離婚の

サポートをさせていただいていますが,

いざ,自分事になると,夫婦問題は難しいものだと

痛感している今日このごろです。

 

 

まず,この10選を実践していきます。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。