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過労死事件の労災認定において移動時間は労働時間と認められるのか

1 社用車を運転して取引先をまわる営業マンの過労死事件

 

 

今年9月に開催された過労死弁護団の総会で,

川人博先生が痛烈に批判していた,

移動時間が労働時間といえるのかという問題について,

審査請求において,過労死の労災認定がされました。

 

 

https://mainichi.jp/articles/20191129/k00/00m/040/303000c

 

 

審査請求において,労働基準監督署の判断が覆るのは珍しいことであり,

川人博先生をはじめとする弁護団の先生方の

熱心な弁護活動が結実したのだと思います。

 

 

この事件は,外国製の大型クレーン車の販売営業をしていた

20代の男性労働者が,会社の営業車を運転して,横浜から,

山形県や三重県など12の県にある得意先をまわる労働をしていたところ,

出張先の三重県のビジネスホテルで突然心臓死で亡くなりました。

 

 

 

男性労働者のご遺族が,過労死であるとして,

労災申請しましたが,鶴見労働基準監督署は,

過労死ではないとして,労災とは認定しませんでした。

 

 

2 移動時間は労働時間といえるのか

 

 

鶴見労働基準監督署は,男性労働者が横浜の自宅から

静岡の取引先で商談した後,

三重県のビジネスホテルで宿泊した日について,

静岡の取引先での商談のみを労働時間として,

それ以外の移動時間を労働時間ではないとしました。

 

 

また,三重県での取引先から,自宅の横浜へ帰宅する

移動時間も労働時間ではないとしました。

 

 

移動時間が労働時間にカウントされない結果,

時間外労働が1ヶ月約40時間と認定されて,

過労死と認められなかったのです。

 

 

一般的には,自宅から勤務先への通勤は労働時間ではなく,

勤務先から取引先への移動,取引先から別の取引先への移動,

取引先から勤務先への移動は労働時間となります。

 

 

これとパラレルに考えると,自宅から取引先への直行と

取引先から自宅への直帰は,労働時間ではないことになります。

 

 

 

おそらく,鶴見労働基準監督署は,この考え方から,

自宅と取引先の移動時間を労働時間と認めなかったものと思います。

 

 

しかし,長時間車を運転しないといけない移動の場合,

直行直帰だからという理由だけで,

移動時間が労働時間にならないのは,

あまりにも画一的であり,

車の運転による疲労を度外視しており,不当です。

 

 

決定書を入手していないので詳細はわかりませんが,

マスコミ報道によりますと,神奈川労働者災害補償保険審査官は,

男性労働者の担当する営業範囲が広く,

車でないと不便な営業先が多いため,社用車以外の移動は困難であり,

会社も社用車での営業を指示していたとして,

直行直帰の移動時間を労働時間と認めたようです。

 

 

すなわち,社用車の移動が業務に必須であり,

会社の指示も認められるので,直行直帰の移動時間も,

会社の指揮命令下に置かれていたとして,

労働時間と判断されたようです。

 

 

直行直帰の移動時間を労働時間と判断した点において画期的です。

 

 

3 時間外労働以外の業務の過重性を総合判断

 

 

もっとも,移動時間が労働時間として認められましたが,

労働者災害補償保険審査官の認定した時間外労働の時間は,

71時間で,1ヶ月80~100の過労死ラインには

とどいていませんでした。

 

 

時間外労働が1ヶ月80~100時間の

過労死ラインにとどいていなかったとしても,

その他の業務の過重性が認められれば,

総合判断で過労死の労災認定がされる可能性があります。

 

 

本件では,時間外労働以外の業務の過重性として,

出張回数の多さ,運転走行距離の長さ,

海外出張の時差などが考慮されました。

 

 

自分で車を運転して出張する回数が多いと,

疲労が蓄積しますので,時間外労働と出張の疲労の蓄積によって,

突然心臓死したと判断するのは妥当です。

 

 

 

このように,時間外労働が1ヶ月80~100時間に

とどいていなくても,他の業務の過重性を考慮することで,

過労死の労災認定がされる余地があるのです。

 

 

過労死の労災の審査請求において,

労働者に有利な画期的な判断がされましたので,紹介しました。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

管理監督者や裁量労働制は過労死や過労自殺を助長する

1 三菱電機の子会社における過労自殺事件

 

 

三菱電機の子会社であるセルコセミコンダクタエンジニアリングの

技術職の40代男性労働者が,長時間労働が原因で過労自殺し,

今年の10月に労災認定されていたことが明らかになりました。

 

 

https://www.asahi.com/articles/ASMCP53YLMCPULFA025.html

 

 

被災労働者は,三菱電機の別の子会社メルコパワーデバイスに出向し,

豊岡工場で勤務していたときに,管理監督者として扱われ,

時間外労働が1ヶ月100時間を超える長時間労働をさせられたそうです。

 

 

そして,福岡市の事業所へ異動した後に自殺したようです。

 

 

福岡市の事業所へ異動した後には,

裁量労働制が適用されていたようです。

 

 

管理監督者として扱われたり,裁量労働制が適用されると,

労働時間の管理が杜撰になり,長時間労働となって,

過労死や過労自殺が発生するリスクがあることを

物語っているニュースです。

 

 

 

本日は,管理監督者や裁量労働制と

過労死・過労自殺の関係について解説します。

 

 

2 管理監督者

 

 

労働基準法41条2号の「監督若しくは管理の地位にある者」

に該当すれば,労働者は,会社に対して,残業代を請求できなくなります。

 

 

労働者が会社に対して,残業代を請求できなくなるので,

会社としては,残業代の計算をする必要がなくなり,

労働時間の管理が杜撰になってしまいます。

 

 

しかし,管理監督者として扱われるためには,

次の3つの要件を満たす必要があります。

 

 

 

①会社の経営に関する決定に参画し,

労務管理に関する指揮監督権限を認められていること

 

 

 ②自己の出退勤をはじめとする労働時間について

裁量権を有していること

 

 

 ③一般の労働者と比較して,

その地位と権限にふさわしい賃金上の処遇が与えられていること

 

 

この3つの要件を満たすのはなかなか難しく,

いわゆる名ばかり管理職として,

残業代が違法に支払われていないことが多いです。

 

 

3 裁量労働制

 

 

次に,裁量労働制とは,仕事の性質上その遂行方法を大幅に

労働者に委ねる必要がある場合に,実労働時間とは関係なしに,

労使協定や労使委員会の決議で定めた時間を労働時間とみなす制度です。

 

 

すなわち,実際には12時間働いたとしても,

みなし労働時間が8時間と定められていた場合,

8時間しか労働していないとみなされて,

4時間分の残業代を請求できないのです。

 

 

裁量労働制には,専門業務型裁量労働制と

企画業務型裁量労働制の2つがあります。

 

 

専門業務型裁量労働制は,法令で定められた

専門的な職種に対してのみ適用される裁量労働制です。

 

 

企画業務型裁量労働制は,事業運営に関する事項についての

企画,立案,調査及び分析の業務に対して適用される裁量労働制です。

 

 

裁量労働制については,みなし労働時間が8時間に設定されていれば,

8時間を超えて労働しても残業代が発生しないので,会社は,

残業代の計算をする必要がなくなり,労働時間の管理が杜撰になるのです。

 

 

4 管理監督者や裁量労働制は長時間労働の温床

 

 

このように管理監督者も裁量労働制も,

労働者に対して残業代を支払わなくてもよくなる制度なので,

会社の労働時間の管理が杜撰になって,長時間労働が蔓延し,

過労死や過労自殺につながるのです。

 

 

三菱電機の子会社の過労自殺については,

管理監督者や裁量労働制が適用されて,

1ヶ月100時間を超える長時間労働があり,かつ,

豊岡から福岡へ転勤した出来事があるので,

心理的負荷が強となり,労災と認定されたのだと考えられます。

 

 

三菱電機では,ここ最近,男性労働者5人が長時間労働が原因で,

精神障害や脳疾患を発症したとして労災認定されています。

 

 

過労死や過労自殺を繰り返さないために,

労働時間を適切に把握して,残業代を支払うようにして,

長時間労働をなくしていくべきです。

 

 

また,企画業務型裁量労働制については,要件を緩和して,

適用される労働者を拡大していく動きがありますが,

三菱電機の事件でもわかるとおり,

裁量労働制は過労死や過労自殺を助長するので,

そのような規制緩和には反対です。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

過労死はどうして発生するのか~過労死等防止対策推進シンポジウムに参加して~

1 過労死等防止対策推進シンポジウムに参加しました

 

 

11月20日,石川県の過労死等防止対策推進シンポジウム

に参加してきました。

 

 

 

過労死弁護団全国連絡会議の代表幹事である弁護士の松丸正先生が,

「過労死問題の現状と今後の課題~なぜ生じるとのか。どうしたらなくせるのか~」

という演題で講演されました。

 

 

松丸先生は,現在,過労死事件だけを専門に取り扱っているようで,

今の手持ち事件として,裁判が20件,労災申請が30件と,

本当に多くの過労死事件を担当しており,

まさに過労死事件の第一人者です。

 

 

 http://matumaru-blog.cocolog-nifty.com/

(松丸先生のブログです)

 

 

2 36協定の問題点

 

 

数多くの過労死事件を担当してきた松丸先生は,

過労死が発生する原因の一つに,

過労死ラインを超える36協定が締結されていることの問題

を指摘されていました。

 

 

労働基準法36条によれば,会社は,

労働者に残業をさせるためには,

労働者代表との間で36協定を締結しなければなりません。

 

 

36協定とは,会社と労働者代表との間で

時間外労働・休日労働に関して合意した内容を書面化したものです。

 

 

36協定には,①時間外労働をさせる必要のある具体的事由,

②業務の種類,③労働者数,④延長できる時間の上限,

⑤休日労働の回数,⑥有効期間を定めなければなりません。

 

 

厚生労働省の告示において,④延長できる時間の上限として,

時間外労働の上限時間として,1ヶ月45時間が設定されていました。

 

 

しかし,働き方改革関連法が成立する以前は,

36協定に特別条項を付けることで,特別の事情がある場合に,

1ヶ月45時間の時間外労働の上限時間を超えて働かせることができ,

さらに,この特別の事情がある場合の時間外労働の上限時間に

制限がありませんでした。

 

 

 

そのため,1ヶ月の時間外労働が300時間というありえない水準で,

36協定が締結されていたことがありました。

 

 

https://www.asahi.com/articles/ASK955FY4K95PTIL00R.html

 

 

もっとも,働き方改革関連法の時間外労働の上限規制によって,

36協定で特別条項を付ける場合であっても,

1ヶ月100時間未満という上限時間が定められ,

1ヶ月100時間を超えて働かせた場合には,

会社には,懲役6ヶ月以下または30万円以下の罰金の刑事罰

が科せられることになりました。

 

 

これによって,1ヶ月100時間の時間外労働という

過労死ラインを超える36協定を締結できなくなりましたが,

松丸先生は,有名な大企業であっても,

36協定の上限時間を1ヶ月99時間59分未満に設定している

という問題点を指摘していました。

 

 

1ヶ月99時間59分の時間外労働であれば,

1ヶ月100時間未満なので,確かに改正労働基準法に違反はしませんが,

長時間労働を抑制しようという働き方改革関連法の

趣旨にそぐわないといえますし,

場当たり的な対応しかできていないという印象を抱きます。

 

 

過労死をなくしていくためには,36協定において,

そもそも特別条項を設定しないこと,

仮に特別条項を設定するにしても,

上限時間を極力短くしていくことが重要であると考えます。

 

 

3 労働時間の適正な把握

 

 

次に,松丸先生は,労働時間の適正な把握がなされていないことの

問題点を指摘していました。

 

 

松丸先生は,ご自身の経験から,労働者が自己申告していた残業時間と,

パソコンのログデータや警備記録から導かれた実際の残業時間とが,

あまりにもかけ離れている現実に,警鐘を鳴らしていました。

 

 

労働者は,残業時間を過小に記録してしまうので,

労働者の自己申告では,正確な残業時間は記録されず,

知らず知らずのうちに,長時間労働となり,

過労死が発生するのです。

 

 

労働時間の適正な把握なしには,

労働時間の規制は死滅してしまいます。

 

 

この点では,働き方改革関連法において,

労働安全衛生法に,会社の労働時間把握義務が法律で明文化されたことは,

一歩前進といえます。

 

 

労働時間を把握するためには,タイムカード,

パソコンのログデータ,警備記録などの客観的な記録が重要になります。

 

 

松丸先生は,グーグルマップのタイムラインが,

自分のタイムカードを常に持ち歩いている状態になるので,

おすすめであるとおっしゃっていました。

 

 

過労死事件を担当する上で,

貴重な学びを得ることができました。

 

 

1日でも早く,日本から過労死がなくなることを願っています。

 

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

過労死事件における過失相殺

1 過労死等防止対策推進シンポジウムが開催されます

 

 

毎年11月は,過労死等防止啓発月間です。

 

 

11月20日水曜日14時から,

石川県地場産業振興センターにおいて,

過労死等防止対策推進シンポジウムが開催されます。

 

 

https://www.p-unique.co.jp/karoushiboushisympo/pdf/ishikawa.pdf

 

 

今回のシンポジウムでは,過労死事件の第一人者である,

大阪の弁護士の松丸正先生の講演があるので,

私にとって,貴重な勉強の機会になります。

 

 

松丸先生は,過労死事件において画期的な判決を

勝ち取っておられまして,本日は,松丸先生が勝ち取られた,

過失相殺に関して,労働者側に有利に判断した裁判例を紹介します。

 

 

岐阜県厚生農協連事件の岐阜地裁平成31年4月19日判決

(労働判例1203号20頁)です。

 

 

この事件は,時間外労働が1ヶ月100時間を超える

長時間労働をしていた20代の労働者が自殺したことについて,

ご遺族が,安全配慮義務違反を理由に,損害賠償請求をしました。

 

 

2 安全配慮義務とは

 

 

雇用主である被告は,雇用する労働者が

安全で健康に働くことができるように

配慮しなければならない義務を負っており,

これを安全配慮義務といいます。

 

 

具体的には,労働者が長時間労働によって,

精神疾患を発症させないために,

労働時間を削減したり,休ませたりしなければならないのです。

 

 

 

 

過労死や過労自殺の事件では,

この安全配慮義務違反があったかが激しく争われることが多いのですが,

この事件では,珍しいことに,被告は,

安全配慮義務違反があることを認めました。

 

 

3 過失相殺とは

 

 

その代わり,被告は,過失相殺を主張してきました。

 

 

過失相殺とは,被害者にも過失(落ち度)があった場合に,

被害者が請求できる損害賠償が減額されるということです。

 

 

この事件では,被告は,次のような過失相殺の主張をしました。

 

 

①被災労働者が長時間労働をしたのには,

被災労働者の仕事の進め方や姿勢に問題があった。

 

 

この被告の主張に対して,裁判所は,労働者の長時間労働の解消は,

第一次的には,仕事の全体について把握し,

管理している使用者が実現すべきものなので,

被災労働者が仕事の量について上司に相談しなかったことは,

被災労働者の過失にならないと判断しました。

 

 

被災労働者が非効率な仕事をしていたのであれば,

使用者は,指導や助言をすればよかったのです。

 

 

 

 

②被災労働者が超過勤務申請書を提出していなかったので,

被災労働者の労働状況や健康状態を把握できず,

必要な対策ができなかった。

 

 

この被告の主張に対して,裁判所は,上司は,

被災労働者が超過勤務申請書を提出せずに,

慢性的に長時間労働をしていることを目撃しており,

被災労働者が自己申告している労働時間が

現実の労働時間とかけ離れていることを十分わかっていながら,

何もしていないので,被災労働者の過失にならないと判断しました。

 

 

使用者は,タイムカードなどで

労働時間の管理をすればよかったのです。

 

 

③被災労働者は,精神科を受診し,

自分の健康管理をすべきだったのにこれをしていない。

 

 

この被告の主張に対して,裁判所は,

長時間労働による過労自殺の案件においては,

労働者が医師から具体的な受診の必要性を指摘されて,

医療機関を受診する機会があったのに,

正当な理由なく受診しなかったといった事情がない限り,

医療機関を受診しなかったことは,

被災労働者の過失にならないと判断しました。

 

 

精神科を受診するのをためらう人が多いので,

精神科の受診を医師から言われない限り,

精神科を受診することはほとんどないので,

当然の判断だと思います。

 

 

このように,過労死や過労自殺の事件では,

被災労働者によほどの落ち度がない限り,

過失相殺はされないと考えられます。

 

 

過労死事件における過失相殺を検討する上で,

参考になる裁判例なので,紹介しました。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

過労死認定基準の見直し

1 約20年ぶりの見直し

 

 

厚生労働省が,過労死の労災認定基準である

脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準

を見直すことに決めたそうです。

 

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191031/k10012157801000.html

 

 

この過労死認定基準が制定されたのが,平成13年12月ですので,

約20年ぶりに見直されることになります。

 

 

https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040325-11.pdf#search=%27%E9%81%8E%E5%8A%B4%E6%AD%BB%E8%AA%8D%E5%AE%9A%E5%9F%BA%E6%BA%96%27

 

 

2 現行の過労死認定基準

 

 

現行の過労死認定基準では,

①労災認定の対象となる脳・心臓疾患を発症したこと,

②対象疾病の発症前に,異常な出来事,短期間の過重業務,長期間の過重業務

のいずれかが認められること,という要件を満たせば,労災と認定されます。

 

 

 

②の要件で,実務上最も多いのが,長期間の過重業務です。

 

 

長期間の過重業務とは,具体的には,

発症前の1ヶ月間におおむね月100時間を超える時間外労働,または,

発症前の2ヶ月間から6ヶ月間にわたっておおむね月80時間を超える時間外労働,

のいずれかをしていた実態が認められるかが重要になります。

 

 

これは,労働時間が長くなれば,睡眠時間がけずられてしまい,

疲労が蓄積して,脳や心臓の血管にダメージが積み重なって,

対象疾病を発症してしまうことから,

時間外労働の長さが過労死と認定されるかの重要なポイントになるのです。

 

 

もっとも,過労死の裁判例では,

1ヶ月の時間外労働が80時間よりも短くても,

他の要素を考慮して,労災と判断したものもあります。

 

 

そのため,過労死の労災認定基準の見直しにあたっては,

時間外労働の長さを短縮する方向ですすめていってもらいたいです。

 

 

3 移動時間の問題

 

 

また,現在の過労死の労災認定の実務では,

移動時間が労働時間となるかが問題となることがあります。

 

 

例えば,出張先へ自分で自動車を長距離運転して移動した場合,

その運転している時間が,労働時間ではないとされるケースがあります。

 

 

単に,公共交通機関を利用して移動するのであれば,

実際の作業をしておらず,会社からの拘束も低いので,

労働時間ではないとされてもやむを得ませんが,

仕事の移動のために自分で自動車を運転すれば,

当然疲れますし,労働時間とされるべきです。

 

 

4 持ち帰り残業

 

この他にも,最近は,通信機器が発達しているので,

自宅にノートパソコンやタブレットを持ち帰って,

自宅で仕事をすることも多くなっています。

 

 

この持ち帰り残業ですが,会社ではなく自宅という点において

会社の指揮命令下に置かれておらず,

持ち帰り残業による成果物が存在するなど,

持ち帰り残業が会社の業務命令に基づいて行なわれたと認められる事情がない限り,

労働時間と認定されない可能性があります。

 

 

 

業務時間外に仕事のメールを受け取る数が多いと,

仕事の心配ごとを考えてしまって,

夜中に目がさめてしまう中途覚醒が増えて,

睡眠の質が低下するようです。

 

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191008/k10012118281000.html

 

 

そのため,持ち帰り残業も,自宅で休息することができず,

働いているとして,労働時間とする必要があると考えます。

 

 

今回の過労死認定基準の見直しにあたっては,

移動時間や持ち帰り残業についても,

労働時間とするようにしてもらいたいです。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

総務省における過労自殺と公務災害の申請

1 総務省における過労自殺事件

 

 

総務省のキャリア官僚が自殺したのは,

長時間労働でうつ病を発症したのが原因であるとして,

ご遺族が総務省に対して,公務災害の申請をしました。

 

 

https://mainichi.jp/articles/20191009/k00/00m/040/238000c

 

 

自殺したキャリア官僚の方は,

他の省庁との折衝や予算要求のための調整を担う部署に配属され,

その後,消費税増税に関わる仕事も兼務し,

不慣れな業務に忙殺されて,うつ病を発症したようです。

 

 

2 国家公務員の公務災害申請と認定基準

 

 

国家公務員が仕事が原因でうつ病などの精神疾患を発症した場合,

民間企業の労災申請とは異なる,

公務災害の申請をしていくことになります。

 

 

国家公務員の公務災害の申請手続は,被災公務員やご遺族が,

各省庁の中に置かれている補償事務主任者に対して,

公務災害があったことを申し出ることにより行います。

 

 

 

国家公務員が仕事が原因でうつ病などの精神疾患を発症した場合,

精神疾患等の公務上の災害の認定について」という認定基準に基づいて,

公務災害か否かが判断されます。

 

 

https://www.jinji.go.jp/kenkyukai/seishinnkenkyuukai/115ninteisisin.pdf

 

 

この認定基準によりますと,

国家公務員の精神疾患の発症前おおむね6ヶ月の間に,

強度の精神的又は肉体的負荷を業務により受けたことが要件となります。

 

 

長時間労働が強度の精神的又は肉体的負荷に該当するかについては,

超過勤務の時間数に加えて,超過勤務の必要性,

勤務の密度及び内容,時間帯,不規則性,

実質的な睡眠時間の確保などの事情が総合的に検討されます。

 

 

この認定基準の別表「公務に関連する負荷の分析表」には,

過重な負荷となる可能性のある業務例として,

下記の場合が記載されています。

 

 

法案作成,体外折衝等の対応が長丁場となり,

密度の濃い時間外勤務,深夜勤務,休日出勤が続き,

長期にわたり,蓄積した疲労の回復ができなかった場合

 

 

補正予算の成立に伴う事業執行計画の急な変更に伴い,

作業工程の変更,必要なデータ収集その他の膨大な作業が

一時期に集中した場合

 

 

総務省の事件にあてはめると,他の省庁との折衝や予算要求,

消費税増税の対応という密度の濃い仕事をし,

1ヶ月の残業時間が135時間に達していたことから,

睡眠時間が十分に確保できず,疲労が蓄積していたと考えられます。

 

 

 

そのため,強度の精神的又は肉体的負荷を業務により受けたこと

という要件に該当し,公務災害と認定される可能性があると思います。

 

 

3 自殺の因果関係

 

 

なお,精神疾患にかかって自殺した場合,

因果関係が問題になりますが,この認定基準では,

仕事以外の私的な要因で精神疾患が発症して

自殺に大きな影響を及ぼしたという例外的な場合でない限り,

自殺の因果関係が認められることになっています。

 

 

要するに,私的な領域で何も問題がない場合には,

仕事が原因で精神疾患を発症し,

自殺したという因果関係が認められるということです。

 

 

過労自殺が公務災害と認定されれば,ご遺族に対して,

年金や一時金の支払いがされる遺族補償や葬儀費用の補償が支給され,

残されたご遺族の生活の不安が幾分か軽減されます。

 

 

国家公務員が仕事が原因でうつ病などの精神疾患を発症した場合や

自殺した場合には,公務災害の申請をすることをおすすめします。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

令和元年度の過労死等防止対策白書の内容

1 令和元年度版過労死等防止対策白書

 

 

先日,令和元年度版の過労死等防止対策白書が公表されました。

 

 

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000138529.html

 

 

過労死等防止対策推進法に基づき,

過労死や過労自殺に関する調査や研究の結果が,

毎年1回,厚生労働省から発表されています。

 

 

今年の過労死等防止対策白書のポイントは,

建設業とメディア業界についての過労死や過労自殺の

調査分析結果が記載されていることです。

 

 

2 建設業の過労死・過労自殺の状況

 

 

まず,建設業について,仕事上の過重な負荷によって,

脳や心臓の病気を発症した事案を調査分析した結果,

長時間労働が原因で労災認定されているケースが最も多いです。

 

 

 

建設業において,仕事上の過重な負荷によって,

精神疾患を発症した事案を調査分析した結果,

技能労働者については,墜落や転倒,重機への巻き込まれなどの

労働災害の被害や,嫌がらせ,いじめ,暴行が原因で

労災認定されているケースが多いです。

 

 

現場監督の精神疾患の事案では,自殺事案が多く,

長時間労働が原因で労災認定されているケースが多いです。

 

 

これらの結果から,建設業においては,

現場監督に対する労働時間の短縮と休日の確保,

技能労働者に対する労働災害の防止と

労働災害の被害に対するメンタルヘルスの実施が必要といえそうです。

 

3 メディア業界の過労死・過労自殺の状況

 

 

次に,メディア業界について,仕事上の過重な負荷によって,

脳や心臓の病気,精神疾患を発症した事案のいずれも,

長時間労働が原因で労災認定されているケースが多いです。

 

 

 

特に,20代から30代の若い世代において,

業務量が多いことによって長時間労働となり,

不規則勤務とあいまって,多大なストレスが生じて,

精神疾患を発症して,自殺に至るケースが多いです。

 

 

メディア業界においては,タイムカードなどで

客観的な労働時間を適正に把握している企業の割合が

約5割以下のようですので,長時間労働を削減させるために,

労働時間を把握する取組から実施していく必要があると思います。

 

 

4 改善点

 

 

報道をみていますと,過労死や過労自殺のニュースが

未だに散見されますが,過労死や過労自殺の対策として

よい傾向もあります。

 

 

1週間に60時間以上労働している労働者の割合は,

年々減少しております。

 

 

働き方改革が叫ばれ,多くの企業で

残業が制限されている効果が現れているのかもしれません。

 

 

また,年次有給休暇の取得率が改善しており,

労働者が休みやすい環境が整備されつつあります。

 

 

前の仕事と次の仕事との間に,一定時間の休息時間を

取得させなければならないという勤務間インターバル制度について,

この制度が広く知れ渡りつつあり,

この制度を導入する企業がわずかですが増加しています。

 

 

過労死や過労自殺を防止するための取組が拡大されていき,

一日でも早く過労死や過労自殺がなくなることを期待したいです。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

過労死の労災認定基準以外の疾病で労災の認定を受けられるのか

先日,栃木県那須町で開催された過労死弁護団の総会で,

貴重な裁判例の報告がありましたので,アウトプットします。

 

 

極端な長時間労働によってウイルス性劇症型心筋炎に

罹患して死亡した労働者に対して,過労死の労災認定が認められた,

国・大阪中央労基署長(La Tortuga)事件の

大阪地裁令和元年5月15日判決(労働判例1203号5頁)です。

 

 

この事件では,労働者が,過労死の労災認定基準の対象疾病ではない

ウイルス性心筋炎に罹患したことから,

長時間労働との間に因果関係が認められるのかが争点となりました。

 

 

 

以前,エコノミークラス症候群と過労死について

ブログに記載しましたが,過労死の労災認定基準の対象疾病以外の疾病

に罹患した場合,労災認定のハードルが一気に高くなります。

 

 

 https://www.kanazawagoudoulaw.com/tokuda_blog/201909268573.html

 

 

過労死の労災認定基準の対象疾病は,

脳内出血・脳梗塞などの脳血管疾患と,

心筋梗塞や心停止などの心疾患です。

 

 

これらの脳・心臓疾患は,仕事の過労やストレスによって,

脳や心臓の血管がダメージを受けて発症することが

医学的に裏付けられていることから,対象疾病となっています。

 

 

他方,対象疾病以外の疾病については,

仕事による過労と疾病の発症とのメカニズムが

医学的に解明されていないとして,

労働基準監督署の労災認定の手続では,

労災と認定されることはほとんどないのです。

 

 

本件事件では,フレンチレストランの調理師が,

1ヶ月250時間もの極端な時間外労働をしており,

1ヶ月80~100時間の時間外労働という過労死ラインの

2倍以上の過酷な労働をしていたのですが,

対象疾病以外の疾病であることを根拠に,

労災認定手続では,労災と認定されなかったのです。

 

 

 

対象疾病以外の疾病で労災と認定してもらうためには,

行政の手続きではなく,裁判手続きにおいて,

当該疾病と業務の過重性との関連性を立証できれば,

労災と認定される道が開けます。

 

 

本件事件では,極端な長時間労働による疲労の蓄積によって

自然免疫機能の低下や獲得免疫機能の過剰といった

免疫力の異常が発生して,ウイルスに感染しやすく,

感染症の症状が重篤化しやすくなることについて,

相応の医学的な裏付けがあると判断しました。

 

 

そして,平均で1ヶ月250時間の極端な長時間労働による

疲労の著しい蓄積によって,免疫力の著しい異常が生じて,

ウイルス性心筋炎が発症したとして,因果関係が認められたのです。

 

 

過労→免疫力低下→ウイルス感染→増悪→劇症化,

という因果の流れが認められたわけです。

 

 

疲れたら,風邪をひきやすい,

インフルエンザウイルスに感染してインフルエンザになりやすい

という当たり前のことなのですが,労災の手続きにおいては,

対象疾病以外の疾病という理由で,

この当たり前のことが認められないことがあるのです。

 

 

そのため,過労死の対象疾病を見直す必要があると考えます。

 

 

この事件を担当された大阪の弁護士の波多野先生から,

対象疾病以外の疾病で労災を勝ち取ることの苦労話をお聞きし,

クライアントのために諦めずに最善を尽くすことの大切さを学びました。

 

 

また,ご遺族の奥様が,これほどまでに酷い働き方をさせられて

死亡したのに,たまたま発症したのがウイルス性心筋炎だから

という理由で,過労死と認められないのは納得できないという,

素朴な疑問に基づいて,最後まで諦めずにたたかってきたことに,

心をうたれました。

 

 

過労死の対象疾病以外の疾病であっても,

労災と認定される道が開かれた点で,

画期的な判決だと思います。

 

 

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第32回過労死弁護団全国連絡会議に参加してきました

昨日,栃木県那須町で開催された過労死弁護団全国連絡会議の

第32回総会に参加してきました。

 

 

過労死や過労自殺の分野の第一人者の弁護士の

貴重な事件報告を聞くことができ,大変勉強になりますので,

4年連続で参加させていただいております。

 

 

個人的には,過労死弁護団総会の最大の目玉は,

過労死や過労自殺の分野で数々の勝訴判決や労災認定を勝ち取ってきた,

東京の弁護士の川人博志先生による,前回総会から今回の総会までの,

過労死や過労自殺の労災認定や裁判結果を総括するご報告です。

 

 

 

川人先生のご報告によれば,平成30年度は,

過労死・過労自殺の労災申請数は増加しているにもかかわらず,

労災と認定される数は減少し,

労災申請数に対する労災認定数の割合も減少しており,

厚生労働省は,過労死や過労自殺の労災認定の抑制に

かじを切ったようです。

 

 

本来であれば,労災と認定されるべき事案において,

労災と認定されていない状況にあるようです。

 

 

過労死や過労自殺が労災と認定されるためには,

時間外労働を1ヶ月に何時間していたかが重要であり,

おおむね1ヶ月に80~100時間を超える

時間外労働をしていた場合には労災と認定されます。

 

 

しかし,最近の労働基準監督署は,

移動時間を労働時間と評価せずに,

時間外労働を過小に認定して,

1ヶ月の時間外労働が80~100時間を超えていないとして,

労災認定をしない傾向にあるようです。

 

 

川人先生のご報告による具体的ケースでは,

横浜に住む労働者が,自宅から社用車を運転して静岡へいき,

商談をした後に,社用車で再び移動し,

三重県鈴鹿市のホテルで宿泊して,

夜にホテルで業務報告の仕事をした事案において,

遺族は,移動時間を含めて14時間の労働時間を主張していましたが,

労働基準監督署は,静岡の取引先で商談をした約4時間だけしか

労働時間と認めず,過労死の労災認定をしなかったようです。

 

 

 

確かに,通勤時間は労働時間ではなく,

電車で出張する移動時間も労働時間といえない場合もあります。

 

 

しかし,会社からの業務命令に基づき,

労働者が自分で自動車を運転して移動する時間については,

会社の指揮命令下にある労働時間と評価できると考えます。

 

 

電車の移動と違い,自分で自動車を長時間運転するのは,

かなり疲労がたまります。

 

 

さらに,平成15年3月作成の厚生労働省内実務要領では,

労働者が自ら運転して移動する場合には,

労働時間として認めることにしているようです。

 

 

そのため,労働者が自分で社用車を運転する時間は,

労働時間と認定されるべきです。

 

 

ちなみに,移動時間については,

仕事に必要な荷物などを運搬していると

労働時間と認定されやすくなるようです。

 

 

移動時間以外にも,新入社員の自己研鑽や,

会社の外でパソコン作業をしても成果物がなければ,

労働時間と認定されにくいようです。

 

 

移動時間,自己研鑽,社屋外でのパソコン作業について,

労働時間と認めさせるためには,

会社の指揮命令下におかれていることについて,

主張立証を工夫していく必要があります。

 

 

第一線で活躍されている先輩弁護士から,書籍には載っていない,

裁判や労災認定の知恵を吸収することができましたので,

過労死や過労自殺事件を担当するときに活用していきたいと思います。

 

 

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エコノミークラス症候群と過労死の労災認定基準

朝日新聞の報道によりますと,海外出張先で長時間労働の末に

肺塞栓症(エコノミークラス症候群)を発症して死亡した

労働者の遺族が労災申請をしたものの,

労災と認定されなかったことから,

労災の不支給処分の取り消しの裁判が

大阪高裁で係属しているようです。

 

 

 https://www.asahi.com/articles/ASM9P4H1RM9PPTIL002.html

 

 

朝日新聞の報道によりますと,死亡した労働者は,

中国出張の際,深夜までホテルで,外国人顧客に対する

プレゼンの資料などを作成するために仕事をしており,

死亡する前2ヶ月間の時間外労働は,

合計240時間以上に及んでいたようで,

中国における移動時間も多かったようです。

 

 

いわゆる過労死基準では,

①発症前1ヶ月間におおむね月100時間を超える時間外労働,

または,②発症前2ヶ月間ないし6ヶ月間にわたって

おおむね月80時間を超える時間外労働があれば,

発症前の長期間にわたって,著しい疲労の蓄積をもたらす

特に過重な業務に従事したといえ,労災と認定されます。

 

 

 

今回の中国出張で死亡した労働者の死亡前2ヶ月間の

時間外労働の合計が240時間以上であれば,

上記①または②の要件を満たすはずです。

 

 

それにもかかわらず,どうして,労災と認定されなかったのでしょうか。

 

 

それは,死亡原因となった病名に理由があります。

 

 

過労死の労災認定を得るためには,

業務による過重負荷があったことの他に,

対象疾病を発症したこと」という

もう一つの要件を満たす必要があるのです。

 

 

この対象疾病ですが,①脳血管疾患と②虚血性心疾患があります。

 

 

①脳血管疾患とは,脳内出血(脳出血),

くも膜下出血,脳梗塞,高血圧性脳症などであり,

②虚血性心疾患とは,心筋梗塞,狭心症,

心停止,解離性大動脈瘤などです。

 

 

長時間労働や過酷な業務に従事したり,

あるいは業務上の強い過重負荷にさらされることによって,

脳や心臓にある血管へのダメージが積み重なり,

脳・心臓疾患を発症することになるのです。

 

 

そのため,過労死とは,仕事が原因で脳血管や心臓などの

循環器系の病気に罹患して死亡することを言うのです。

 

 

 

これに対して,エコノミークラス症候群は,

長時間同じ姿勢でいることが原因で,

ふくらはぎなどの足の血管にできた血栓が流されて,

肺の血管につまることで発症する肺の病気で,

上記の対象疾病とはされていません。

 

 

対象疾病に罹患していない場合,

労災と認定されるのは難しいのが現状です。

 

 

もっとも,長時間労働などの過重な仕事をして,

対象疾病以外の病気を発症して死亡した場合,

その病気と仕事の過重性との関連性を証明することができれば,

労災と認定される可能性はあります。

 

 

実際に,裁判では,対象疾病以外の病気であっても,

労災と判断されたケースがあります。

 

 

対象疾病以外の病気で,仕事の過重性との関連性を

証明するためには,医学的な証明が必要になるので,

主治医や専門医の協力が不可欠となります。

 

 

今回の事件でも,長時間のデスクワークで

エコノミークラス症候群が発症するリスクがあり,

過労と出張が重なって発症したと考えられるという

医師の意見書が裁判所に提出されているようです。

 

 

そのため,医学的にありえることなのであれば,

労災と認定されるべきだと思います。

 

 

地裁では遺族が敗訴していますが,

高裁で,労災と認定されることを願っています。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。