本採用が拒否されるのはどのような場合?

10月9日,経団連が新卒学生の就職活動の日程を決める

「採用選考に関する指針」を廃止することを正式に発表しました。

 

 

今後は,政府が就活のルール作りを主導していくことになります。

 

 

今後,就活する学生にとっては,

どのようなルールになるかわかりませんが,

公正なルールが作成されて,

納得できる就活をしてもらいたいです。

 

 

 

 

さて,就活活動がうまくいき,

希望の就職希望先から採用内定をもらいました。

 

 

採用条件をみたところ,試用期間が6ヶ月と記載されていました。

 

 

この試用期間である6ヶ月が経過した後に,

本採用が拒否されるのはどのような場合なのでしょうか。

 

 

本日は,試用期間と本採用拒否について解説します。

 

 

試用期間とは,入社後一定期間を見習い期間として,

その間に採用した労働者を評価して,本採用するかを決めることです。

 

 

 

なぜ,試用期間がもうけられるかといいますと,

採用内定の当初には,労働者の資質・性格・能力などの適格性

に関することについて,会社は十分に資料を集めることができないので,

後日の見習い期間中に,労働者の適格性を観察し,

その間の最終決定を留保する必要があるからです。

 

 

試用期間といえども,既に入社しているので,

労働契約は成立しています。

 

 

もっとも,試用期間中の労働者の勤務状態などから,

労働者の能力や適格性が判定され,

雇用を継続することが適当ではないと判断されると,

本採用が拒否されることがあります。

 

 

このように,試用期間中は,会社に

労働者の不適格を理由とする解約権が留保されているのです。

 

 

では,会社は,どのような場合に,

留保されている解約権を行使して,本採用拒否ができるのでしょうか。

 

 

 

 

この点について,判断した有名な

三菱樹脂事件の最高裁判決をみてみましょう

(最高裁昭和48年12月12日判決・労働判例189号16頁)。

 

 

「企業者が,採用決定後における調査の結果により,

または試用期間中の勤務状態等により,当初知ることができず,

また知ることが期待できないような事実を知るに至った場合において,

そのような事実に照らしその者を引き続き

当該企業に雇用しておくのが適当でないと判断することが,

解約権留保の趣旨・目的に徴して,客観的に相当であると認められる場合」

に,本採用拒否ができるとしました。

 

 

ようするに,採用決定時にはわからなかったことが

試用期間中に発覚し,その発覚したことをもとにすると,

労働者を引き続き雇用するのが適当ではない場合

に限って本採用拒否ができるのです。

 

 

具体的には,従業員としての職務能力・資質や協調性に欠け,

指導・教育を行っても改めずに,

将来にわたって改善の見込みが低い場合には,

本採用拒否が認められています。

 

 

このように,本採用拒否が許されるのは限定されていますので,

普通に働いている分には,本採用拒否されることはありません。

 

 

もし本採用拒否された場合には,

一度弁護士へ相談することをおすすめします。

 

 

なお,本採用拒否されないまま,試用期間が経過すれば,

会社が留保していた解約権は消滅して,通常の労働契約に移行します。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

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