なぜ労働者は裁判を起こすのか~ディズニーパワハラ訴訟から考える~

以前ブログに記載しましたが,現在,

千葉地裁において,東京ディズニーランドで

着ぐるみをかぶってショーに出演していた

契約社員の女性2人が,過重労働やパワハラで

心身に苦痛を受けたとして,

運営会社であるオリエンタルランドに対して,

損害賠償を請求する裁判が争われています。

 

 

(東京ディズニーリゾートのサイトより)

 

30代の契約社員の女性は,

来場者との記念撮影中に男性客から暴行を受けて負傷したため,

上司に労災申請の協力を求めましたが,上司から

「エンターテイナーなんだから,それくらい我慢しなきゃ」,

「君は心が弱い」と言われて,

労災申請に協力してもらえなかったようです。

 

 

いわゆる労災隠しです。

 

 

会社は,労働者に労災保険を利用されると,

労働基準監督署が労災について会社を調査して,

行政指導や刑事告発をしてくるおそれがあったり,

会社が負担する労災保険料が増額される可能性があるため,

労災事故が発生しても,労働者に労災保険を使わせないように,

はたらきかけることがあります。

 

 

しかし,労災事故が発生した場合,

会社は労働基準監督署に報告する義務

を負っていますので,労災隠しは明らかに違法なことなのです。

 

 

 

 

さらに,30代の契約社員の女性は,

体調が悪かったことを上司に相談したところ,

「30歳以上のババァはいらねーんだよ。辞めちまえ」

と言葉の暴力によるパワハラを受けたようです。

 

 

もうひとりの原告である20代の契約社員の女性は,

10~30キロの着ぐるみを着用してショーに出演し続けたところ,

左腕が重くなりはじめ,休みをとるためには

代わりの出演者を見つけなければならないために休めず,

腕や肩にしびれが生じる胸郭出口症候群を発症したようです。

 

 

労働者が6ヶ月間継続勤務し,8割以上出勤した場合,

会社は,10日間の有給休暇を与えなければならないのですが,

代わりの出演者を見つけなければ休みをとれないのでは,

十分な有給休暇がとれていなかったことが予想されます。

 

 

通常,会社から理不尽な仕打ちを受けた労働者は,

このまま泣き寝入りするか,会社に一矢報いるために

弁護士に相談するか,相当悩みます。

 

 

特に,裁判まで起こすとなれば,

時間とお金がかかりますし,

何かうわさをされるのではないかと不安になるものです。

 

 

それでも裁判を起こす労働者は,

会社の職場環境を少しでもよくしたいという

希望をもって裁判を起こすことがあります。

 

 

 

 

このまま,自分が何もしなければ,

職場はそのままであり,

職場に残ってがんばっている同僚のためにも,

裁判を決意する労働者がいます。

 

 

未払い残業代請求やパワハラの損害賠償請求

の裁判が起こされれば,会社は,弁護士に相談し,

今後,労働者から裁判を起こされないようにするために,

労働基準法などを守るように対策をとるようになります。

 

 

さらに,裁判がマスコミに報道されると,

あの会社は労働者を大切にしないブラックな会社だ

とレッテルをはられてしまい,人を採用したくても,

求人が集まらなくなるリスクも生じます。

 

 

会社も,労働者との裁判を避けたいのです。

 

 

ディズニーパワハラ訴訟の2人の原告も,

上司に相談しても何も変わらず,裁判をすることで,

職場が変わることを願って,提訴したようです。

 

 

裁判をすることは勇気のいることですが,

裁判をすることで,会社の職場環境がよくなることも期待できます。

 

 

泣き寝入りせずに,職場環境をよくするために,会社に一矢報いたい。

 

 

このような労働者の思いを大切にして,

今後とも,労働者をサポートしていきます。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

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