パワハラ防止の法律を実現しよう

厚生労働省は,職場でのパワハラを防止するために,

企業に対し,防止策に取り組むことを

法律で義務付ける方針を決めました。

 

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02376.html

 

 

労働事件の法律相談を担当していますと,

「バカ」,「アホ」,「給料泥棒」,

「やめてしまえ」,「あなたは必要とされていない」

といった暴言を吐かれる,大声で長時間にわたり叱責される,

といったパワハラの相談が本当に多いと実感しています。

 

 

 

 

都道府県の労働局の労働相談において

「いじめ・嫌がらせ」が増加しており,

パワハラによる精神障害の労災請求の件数が

増加していることからも,

職場のパワハラ防止は喫緊の課題なのです。

 

 

パワハラがこれだけ社会問題になっているにもかかわらず,

パワハラを防止するための法律はないのです。

 

 

セクハラやマタハラについては,

男女雇用機会均等法等で,会社に対する

防止措置義務が規定されているにもかかわらず,

パワハラについては,法規制がないのが現状なのです。

 

 

ようやく,パワハラを防止するための法規制が動き出したのです。

 

 

まず,職場におけるパワハラの定義を,

次の3つの要素を満たすものとする方向になりそうです。

 

 

① 優越的な関係に基づく

② 業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により

③ 就業環境を害すること

(身体的若しくは精神的な苦痛を与えること)

 

 

 

 

もっとも,この定義では,

「優越的な関係」とはどのような関係なのか,

「業務上必要かつ相当な範囲」とはどのような範囲なのか,

「就業環境を害する」とは具体的にどのようなことか,

が分かりにくくなっています。

 

 

そこで,今後は,指針において,

パワハラに該当する具体例などを

公表していくことになります。

 

 

「優越的な関係」という定義ですと,

同僚や部下からのいじめが含まれにくいという問題がありますが,

パワハラか否かの共通認識がないと,

多くの人が判断に迷いますので,

定義を定めることはパワハラ防止のために一歩前進です。

 

 

次に,会社がパワハラについて講ずべき措置として,

次のことが義務付けられる方向になりそうです。

 

 

・パワハラ行為が確認された場合には厳正に対処する旨の方針と

その場合の対処の内容を就業規則などに明記して周知する。

 

 

・パワハラの相談に適切に対応するために必要な体制を整備する。

 

 

・パワハラが起きたら迅速に調査し,適切な対応をとる。

 

 

会社がパワハラを防止するための措置が法律で明確にされれば,

会社は,積極的にパワハラを防止するために動き出しますので,

パワハラが抑止されることが期待されます。

 

 

さらに,今,現場では,顧客や取引先からの

ハラスメントも深刻な問題となっています。

 

 

 

 

サービス業や交通労働,医療現場において,

会社外の人物からのいじめ・嫌がらせが横行しているようです。

 

 

これらの顧客や取引先からのハラスメントについても,

今回,「職場のパワハラに類するもの」として,

望ましい措置を周知・啓発する方向性になりました。

 

 

悪質な顧客や取引先に断固として対応する会社が増えれば,

顧客や取引先からのハラスメントは許されないという

メッセージが社会的に広がり,被害を予防できることが期待されます。

 

 

このように,ようやく,パワハラを防止するための

法律化に向けて動き出しましたので,

パワハラの被害を少しでも減らすように,

今後の動きを見守っていきましょう。

 

 

会社にとっても,パワハラを防止することで,

社員が定着していきますので,

積極的にパワハラ防止に取り組んでもらいたいです。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

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