ハラスメントの境界線

昨日,パワハラ研修をさせていただき,その際に,

パワーポイントのスライドを作成する際に

参考になった文献を紹介します。

 

 

白河桃子先生の

ハラスメントの境界線~セクハラ・パワハラに戸惑う男たち~

という新書です。

 

 

 

この本には,ハラスメントに関する鋭い分析が

多く記載されていますので,

そのいくつかを紹介させていただきます。

 

 

白河先生は,日本のハラスメント問題の

ターニングポイントになったのは,

2018年4月に発生した財務省セクハラ事件だと分析しています。

 

 

財務省セクハラ事件とは,週刊新潮において,

財務省の福田淳一事務次官が,テレビ朝日の女性記者に対して,

ひどいセクハラ発言をしたことが告発され,

福田事務次官は辞職し,

6ヶ月2割の減給の懲戒処分を受けたという事件です。

 

 

週刊新潮によると,福田事務次官は,

テレビ朝日の女性記者に対して,

「抱きしめていい?」,「浮気しようね」,

「胸触っていい?」,「手しばっていい?」

などと発言したようです。

 

 

 

テレビ朝日の女性記者が福田事務次官とのやりとりを録音していたので,

生々しいセクハラ発言の証拠が保全された結果,

福田事務次官としては,言い逃れができなかったものと考えられます。

 

 

この財務省セクハラ事件の顛末をみて,白河先生は,

非常に有能な人材が組織にもたらす利益よりも,

有害な人材がもたらす人材デメリットの方が大きいと分析しています。

 

 

昔であれば,仕事ができて優秀な成績をあげる人であれば,

ハラスメントをしても多目にみてもらえていました。

 

 

福田氏は,霞ヶ関の官庁の中で最強官庁と言われる財務省の,

事務方のトップである事務次官にのぼりつめた人物であり,

当然に優秀な官僚だったのだと思います。

 

 

 

そのため,麻生財務大臣も,当初は,

福田事務次官をかばおうと必死でした。

 

 

しかし,「セクハラ罪という罪はない」などの麻生財務大臣の言動や,

被害者は名乗り出てほしいという調査手法をとった財務省の対処に,

世間の人々は怒りや疑問の声を投げかけ,

結局,福田事務次官は辞任したのです。

 

 

この一連の報道をみて,多くの国民は,

財務省の信頼は地に落ちたと感じたと思います。

 

 

このように,現在では,どれだけ優秀で仕事ができる人であっても,

ハラスメントをしたことが告発されれば,

経営者であっても,国会議員であっても,首長であっても,

辞任に追い込まれてしまうのです。

 

 

今では,ハラスメントをする優秀な人は,

組織にリスクをもたらす危険な人になっているのです。

 

 

そう,時代が変わったのです。

 

 

昭和でも平成でもない,令和の時代になったのです。

 

 

 

 

ハラスメントに対する考え方を変えないと,

組織も人も生き残れないのです。

 

 

時代が変わったからこそ,白河先生は,

ハラスメントについてアンラーニングする必要があると説いています。

 

 

アンラーニングとは,

いったん学んだ知識や既存の価値観を棄て去り,

新たに学び直すことです。

 

 

昭和の後半から平成の前半のバブル時代を

バリバリ働いてきた世代の男性にとっては,

あれもこれもハラスメントと言われるのがめんどうだ

と思うかもしれません。

 

 

しかし,今まで無自覚にしていたことを,

めんどうだと思うというのは,それだけ自分の行動や言葉に

気を使うようになったということですので,

めんどうだと思っても,プラスに捉えて,

ハラスメントについてアンラーニングをしてもらいたいです。

 

 

何がハラスメントに該当するのかを知ることが,

ハラスメントを防止するための第一歩だと思います。

 

 

長くなりましたので,続きは明日以降記載します。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

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