Jリーグのパワハラ問題を考える

Jリーグの湘南ベルマーレの曹貴裁監督が,

選手やスタッフに対して,パワハラをしたとして,

譴責と公式試合5試合の出場停止の処分を受け,

監督を退任しました。

 

 

https://www.asahi.com/articles/ASMB852CGMB8ULZU00C.html

 

 

報道によりますと,曹貴裁監督の行ったパワハラの内容は,

コーチの胸ぐらをつかんで壁に押し付け,

怒鳴りながら顔に手を当てて床に押し倒した,

選手に対して「チームのがんだ」と怒鳴ったなどのようです。

 

 

 

身体に対する暴行や,選手の人格を否定する暴言をはいていることから,

明らかに違法なパワハラに該当します。

 

 

これらのパワハラに対して,譴責という懲戒処分は軽いと思います。

 

 

譴責とは,始末書などを書かせて,将来を戒めるもので,

給料が減額されるなどのペナルティがない,

懲戒処分の中では最も軽いものです。

 

 

パワハラの定義が法律に明文化されて,会社に対して,

パワハラ防止措置義務が課せられるという法改正がなされるなど,

パワハラに対して厳しく対処していこうという潮流の中において,

もう少し重い懲戒処分もありえたと思います。

 

 

Jリーグのパワハラ問題に関連して,

最近のパワハラの裁判例を紹介したいと思います。

 

 

福岡地裁平成30年9月14日判決

(判例時報2413・2414合併号195頁)です。

 

 

この事件では,被害者である労働者が髪を丸刈りにされたり,

下着姿にさせられた上で,洗車用の高圧洗浄機を

至近距離から体に向けて噴射させられたり,

ロケット花火を発射させられて川に逃げることになったり,

会社の入り口前で数時間にわたり土下座をさせられたりしました。

 

 

さらに,これらのパワハラやいじめ行為が,

社長のブログに写真付きで掲載されていたのです。

 

 

被告会社は,パワハラやいじめ行為があったことを争いましたが,

社長のブログの記事に明確な証拠が残っていたことから,

パワハラやいじめ行為が認定されました。

 

 

 

パワハラ行為は密室で行なわれることが多く,

証拠が残らないことが多いのですが,本件事件では,

社長のブログという,強力な証拠があったため,

パワハラ行為を認定するのは容易だったと考えられます。

 

 

これらパワハラやいじめ行為に対する慰謝料は100万円でした。

 

 

これだけ悪質なパワハラやいじめ行為に対する,

慰謝料の金額としては低額だと思います。

 

 

パワハラを防止するという観点からは,

悪質なパワハラに対する慰謝料の金額を

増額していく必要があると考えます。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

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