労災保険を利用するメリットその3(後遺障害が残った場合に補償が受けられる)

労災保険を利用するメリットその3は,労働者が仕事中に負傷して,後遺障害が残った場合に,補償が受けられることです。

 

労働者が,仕事中に負傷して,治療を続けても,現在の医学上これ以上は良くなることはない状態に至る時がきます。この時点のことを症状固定といいます。この症状固定時に残存する症状を後遺障害といいます。時間の経過によって,けがの状態が回復していきますが,ある一定時期以降,大きな改善が見られないといた状態が症状固定です。

 

例えば,仕事中に機械を操作していて,左手の親指を切断して,現在の医学では,その左手の親指を復元できない場合,労災事故前の状態(左手の親指があって,動いていた状態)には戻りませんが,傷口がふさがって表面を覆うようになって感染症の危険がなくなれば,それ以上の治療による改善が見込めないことになります。このように,それ以上の治療による改善が見込めなくなった時点が症状固定です。

 

症状固定後は,これ以上治療を継続しても,改善が見込まれないので,治療費と休業給付は打ち切られてしまいます。もっとも,労災保険で後遺障害の認定を受けることができれば,後遺障害等級の1級から7級までは障害年金と障害特別年金が,8級から14級までは障害一時金と障害特別一時金が支給されます(後遺障害等級は,1級が一番重症で金額が大きく,14級が一番軽症で金額が小さいです)。

 

他方,労働者が労災保険を利用しない場合,後遺障害が残ったとしても,後遺障害についての補償は受けられません。重大な後遺障害が残ったとしても,それ以後の補償が受けられなくなってしまうのです。そうなると,労働者の今後の生活が成り立たなくなるおそれがあります。後遺障害が残った場合に,手厚い補償が受けられることから,仕事中に負傷した場合は,労災保険を利用するべきです。

 

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