「いい質問」が人を動かす

コーチングの勉強会に向けて,

質問に関する本を探していたところ,

質問に関する素晴らしい本を発見したので,

紹介させていただきます。

 

 

気鋭の弁護士谷原誠先生が書かれた

『いい質問』が人を動かす」という本です。

 

 

 

 

弁護士は,法律相談,交渉,証人尋問などで,

人に質問をして,人を動かすことを日常的に行っています。

 

 

谷原先生は,長年の弁護士経験で培われた

質問の力について,次のようにおっしゃっています。

 

 

人は,「質問をされると,①思考し,②答えてしまう」のです。

 

 

この質問による「①思考」と「②答え」の強制力

という2つの機能により,

1 思いのまま情報を得る

2 人に好かれる

3 人をその気にさせる

4 人を育てる

5 議論に強くなる

6 自分をコントロールする

という6つの力を身に着けれるようになるのです。

 

 

 

 

この6つの力の中から3点についてアウトプットします。

 

 

まずは,人をその気にさせる2大原則です。

 

 

人は,自尊心を満足させるか,

あるいは自尊心が傷つくのを避けるために

その気になり,動きます。

 

 

そのため,人を動かすときには,

相手の自尊心を満足させるような質問をするか,

自尊心が傷つくのを避けたくなるような質問をすればいいのです。

 

 

その他に,人が動くには,

まず感情が動いて欲求が発生して,

その後理性でその行動を正当化する

というプロセスをたどります。

 

 

そのため,人を動かすには,

まず感情を動かす質問をして,

その後に理性を動かす質問をすれば,

相手はその気になります。

 

 

テレビの通販番組は,このプロセスを忠実に守っています。

 

 

 

 

最初に,商品のメリットを打ち出して,

消費者の欲望をかきたてた後に,

分割払いや金利ゼロといった理性に関する情報を提供し,

消費者は,購入に至るのです。

 

 

次に,人を育てる質問のプロセスにおいて,

①相手の意見を肯定し,

②相手の立場に立ち,どうすれば相手が望む結果が得られるかを考え,

③相手に答えを出させる,

ということがポイントになります。

 

 

①相手には自尊心があり,

自分の意見を持っているので,

それをまず肯定する必要があります。

 

 

②相手は,自分のことに関心がありますが,

私のことに関心がないことが多いので,

相手の立場に立ってともに考えることが必要になります。

 

 

相手の立場に立つ際に,

ポジティブクエッションが効果を発揮します。

 

 

「なんでお前はこんなことができないんだ?」

というネガティブな質問を,

「どうしたらできるようになる?」

というポジティブな質問に言い換えるのです。

 

 

ポジティブな質問をすれば,相手は,

ポジティブな考えをすることができるようになるのです。

 

 

③人は,他人から押し付けられた意見

に縛られるのは苦痛ですが,

自分で出した結論には喜んで従うので,

相手に自分で答えを出させるのです。

 

 

最後に,自分をコントロール質問において,

7つのフィードバッククエッションというものがあります。

 

 

 1 よくできた点は何か

 2 それはなぜうまくいったのか

 3 今後も続けた方がよいことは何か

 4 うまくいかなかった点は何か

 5 それはなぜうまくいかなかったのか

 6 今後やめた方がよいことは何か

 7 今後改善すべき点はどこか

 

日常の様々なことに対して,

7つのフィードバッククエッションを行うことで,

その全てにおいて,向上し続けて,

自己成長することができるのです。

 

 

他人と自分に的確な質問をすれば,

人生をより良くできることに気づかせてくれる

素晴らしい一冊です。

部下を成長させるコミュニケーションの技法

7月4日と11月14日のコーチングの勉強会に向けて,

コミュニケーションの勉強をしています。

 

 

私は,コミュニケーションの基本は,

「聞く」ことだと考えています。

 

 

 

 

 「聞く」というスキルを磨くために,

コーチング,コミュニケーション能力検定,ほめ達,NLPなどを学び,

ようやく,相手が話しやすくなるように

聞くことができるようになりました。

 

 

相手の話しを聞いたうえで,次に

「質問する」というスキルが重要になります。

 

 

 

法律相談の場合,クライアントの話しをまず聞いたうえで,

弁護士は,事案の解決のために必要なことを質問して,

情報を集めて,見通しをたてて,

クライアントに解決策を提案します。

 

 

そこで,必要な情報を得たり,

クライアントに気づきを与えるために,

効果的な質問をするスキルを学ぶ必要があるのです。

 

 

質問力を鍛えるために,私のコーチングの師匠である

株式会社シェヘラザードの社長である坂本祐央子さんに,

質問の本について尋ねたところ,

「ヤフーの1on1~部下を成長させるコミュニケーションの技法」

という本を紹介してもらい,読み終わりましたので,

アウトプットをします。

 

 

1on1とは,簡単にいえば,30分程度,

上司が部下とミーティングを行い,

部下の経験を学習に変換する振り返りをすることです。

 

 

1on1の目的は,

①社員の経験学習を促進すること,

②社員の才能と情熱を解き放つことにあります。

 

 

①経験学習の促進ですが,人の成長を決める要素の比率は,

7割が仕事経験から学ぶ,

2割は他者から学ぶ,

1割は研修や書籍から学ぶ

と言われていることから,

仕事の経験を学習に変換すれば,

人は成長することができるのです。

 

 

人が仕事の経験から学ぶには,

具体的な経験→内省(経験を掘り下げる)→

教訓を引き出す(概念化)→新しい状況へ適用する(次の仕事へ活かす)

というサイクルをまわしていくことが必要になります。

 

 

②才能と情熱を解き放つとは,いろいろな仕事を経験して,

上司や職場の仲間から自分を観察してもらい,

経験を振り返りながら自分の職業観について考えていくことで,

社員は,仕事について自分で考えて,

自分の才能に気づき,自分で選んだ仕事に

情熱をもって取り組んでいくことになるということです。

 

 

1on1では,コーチングのスキルが用いられます。

 

 

 

コーチングとは,部下が経験から学び,

次の行動をうながすための質問を主とした

コミュニケーション手法です。

 

 

上司は部下に対して,「成功した要因は?」,「根源的な問題は?」

という質問を行い,部下は,自分の中で問への答えを探し,

それを言葉にして上司に伝えます。

 

 

部下は,質問に答えていく過程で,思考が言語化されて,

出来事を振り返ることができ,頭の中が整理されて,

部下のなかでまだ得られていない解決策を

部下自身が得られることができるようになります。

 

 

上司は,最後に,部下が経験から学んだことから,

次の行動を決定する方向へ導きます。

 

 

その際,上司は,部下に答えを示すのではなく,

部下が自力で答えを見つけるのをサポートします。

 

 

人は,誰かから指示されたことよりも,

自分で思いついたことの方がやる気がでて,

達成しやすくなるからです。

 

 

上司と部下の関係に,コーチングを導入するための

具体的なノウハウが学べつ一冊です。

 

 

私は,質問力を磨いて,法律相談の質を高めていきます。

2000人の崖っぷち経営者を再生させた社長の鬼原則

私が365日ブログを更新するきっかけ

を与えてくれたのが,板坂裕治郎師匠です。

 

 

(板坂裕治郎師匠)

 

私は,板坂師匠のブログセミナーに参加し,

365日ブログを書いたら,圧倒的な自信がついて,人生変わるでぇ。」という,板坂師匠のメッセージにひかれて,

ブログを毎日更新するようになりました。

 

 

その板坂師匠が,これまでの中小零細弱小家業の社長を

再生させてきた経験をもとに,ご自身の思考法や,

具体的な経営のノウハウをふんだんに盛り込んだ本

を初めて出版されました。

 

 

その本が,

2000人の崖っぷち経営者を再生させた社長の鬼原則」です。

 

 

 

 

板坂師匠は,社長の4大疾病である

「怠慢」,「傲慢」,「自堕落」,「無知」

を克服するために,社長が学ぶべき経営の具体的なノウハウ,

お金との付き合い方などを,この本で分かりやすく解説しています。

 

 

なぜ分かりやすいのかといいますと,

板坂師匠の過去のすさまじい失敗体験が赤裸々に語られたうえで,

板坂師匠が過去の失敗体験から学んだ教訓を,

自分自身の言葉で(人情味のある広島弁で)熱く語られているので,

圧倒的に共感できて,自分のこととして納得できるからなのです。

 

 

板坂師匠は,過去にヤミ金などから1億円の借金をして,

倒産寸前までに追い込まれたにもかかわらず,

見事復活し,今も借金返済を継続しながら,

多くの中小零細弱小家業の社長の

コンサルタントとしてご活躍されています。

 

 

この強烈な失敗体験があるからこそ,

同じ境遇にある中小零細弱小家業の社長の苦難がよく分かり,

ご自身が体得した経営のノウハウを,

圧倒的な自信に裏付けられた自分のメッセージで表現できるので,

相手に共感されて伝わるのです。

 

 

さて,この本を読んで,私が得た気づきをアウトプットします。

 

 

まずは,人との出会いを増やすことの重要さです。

 

 

人生には何回か大きなチャンスが巡ってきますが,

そのチャンスの種は必ず出会った誰かが持ってきてくれます。

 

 

チャンスの種はいつも新たに出会った人が運んできます。

 

 

そのチャンスの種をつかんで,

次につなげられるかは自分の力量によりますが,

チャンスを与えてくれるのは必ず他の人なのです。

 

 

チャンスの種をつかむためには,

多くの人と出会った方が,確率があがります。

 

 

そのため,多くの人と出会うことが重要になります。

 

 

 

 

人は成長するから,付き合う人も,

自分を取り巻く環境も変わっていくのです。

 

 

自分のことを振り返ると,私は大学3年生のときに,

インターンシップで法律事務所で職場体験したことが,

弁護士になるきっかけを与えてくれました。

 

 

自分からインターンシップに応募して,

インターンシップ先の先生に出会わなければ,

今の自分はなかったのです。

 

 

今は,子育て中で時間的な制約がありますが,

タイムマネジメントをしっかりして,新しい出会いを創造していきます。

 

 

次に,経営は「想い」と「経済力」の両輪でうまくいくことです。

 

 

金儲けだけでは,会社の経営はうまくいきません。

 

 

社長が経営者としての自分の熱い想いを

見える化して公表していれば,社員や取引先に共感が生まれて,

経済力のトラブルが生じても協力者が現れて,

社長の覚悟が決まり,社長自身が変化して,苦難を克服できるのです。

 

 

板坂師匠は,

熱い想い→見える化→公表→共感→協力者→覚悟→変化

を「人生が変わる7つのステップ」と表現しています。

 

 

私は,自分が弁護士になろうと決意したときの熱い想いを,

今一度振り返り,自分の強みを掘り下げて,

見える化して公表していきます。

 

 

そして,知識を体験とミックスさせて智恵に変えることです。

 

 

知識をインプットして,頭の中で考えているだけでは,

時間だけが過ぎていき,機会を失うことがあります。

 

 

知識を借り物ではなく,確固たる自分のものにしていくためには,

自らの言葉としてアウトプットしていかなければなりません。

 

 

アウトプットした知識だけが,

自分の耳に帰ってきて頭の中の本棚にきれいに整理されます。

 

 

この作業を繰り返すから知識が自分の血となり肉となります。

 

 

失敗を恐れずに,行動しながら考えて,失敗から学べばいいのです。

 

 

まずは,動くことです。

 

 

私は,インプットが多い傾向にありますので,

ブログなどをつうじてアウトプットの比率をあげていきます。

 

 

人生をどう生きるかという根本的なところまで考えさせられる名著です。

 

 

中小零細弱小家業の社長の必読の一冊として紹介させていただきます。

いい緊張は能力を2倍にする

精神科医の樺沢紫苑先生の最新刊

「いい緊張は能力を2倍にする」を読みましたので,

気づきをアウトプットします。

 

 

 

 

この本には,緊張をコントロールし,緊張を味方につけて,

最高のパフォーマンスを発揮できるようになるためのノウハウが

脳科学と心理学に裏付けられた知見をもとに,

分かりやすく説明されています。

 

 

私は,仕事柄,人前で話すことに慣れていて,

そんなに緊張する方ではないのですが,

樺沢先生の著書を何冊も読んでいると,

重要な部分を何回も復習することができて,知識が定着します。

 

 

また,最近,SBT(スーパーブレイントレーニング)や

NLP(ニューロンランゲージプログラム)

で脳の仕組みを学んだので,

そこで得た知識と樺沢先生の著書

に記載されている内容が合致して,

さらなる学びになりました。

 

 

さて,「適正緊張」という,

最も高いパフォーマンスができる状態になるには,

①副交感神経を優位にする,

②セロトニンを活性化する,

③ノルアドレナリンをコントロールする,

という3つことを実践すればいいのです。

 

 

 

これらの中から,私の気づきを

3つ紹介させていただきます。

 

 

まずは,深呼吸と笑顔です。

 

 

深呼吸をすることで,副交感神経を

優位にすることができます。

 

 

ここで重要なのは,正しい深呼吸を

いつでもできるように,普段から正しい

深呼吸の練習をしておくことです。

 

 

正しい深呼吸の方法とは,次のとおりです。

 

 

1 全て息を吐ききる

2 細く長く吐く

3 腹式呼吸(横隔膜を上下させる)

4 呼気は吸気の2倍以上の時間で

5 10秒以上かけて吐く

 

 

 

この正しい深呼吸を普段の生活で練習して習慣化します。

 

 

特に,負荷がかかったり,

ストレスが強い状況で深呼吸の練習をすると,

より実践的な深呼吸を身につけることができるのです。

 

 

私は,次に妻とケンカをした際に,

正しい深呼吸をして,怒りの感情をコントロールして,

ストレスを最小限にとどめていきます。

 

 

笑顔になれば,副交感神経が優位になり,

またセロトニンが活性化するので,

普段から笑顔になるトレーニングが必要です。

 

 

樺沢先生は,ひげ剃りをしているときに

鏡を見ながら笑顔トレーニングをしているようです。

 

 

私は,ひげが濃い方で,ひげ剃りをする時間が長いので,

ひげ剃りの時間を利用して,早速,

鏡を見ながら笑顔のトレーニングを始めました。

 

 

弁護士は,接客の機会が多いので,

クライアントに笑顔で接すれば,

法律問題で悩んでいるクライアントが

少しでも安心すると考えます。

 

 

次に,ポジティブな言葉をつぶやくと,

緊張しすぎを緩和することができます。

 

 

ポジティブな言葉を口に出して発することで,

よいことが起こることをアファメーションといいます。

 

 

私は,フォトリーディングという読書法を学んだときにはじめて,

アファメーションを知りましたが,

アファメーションを唱えることで,

自然とリラックスできたり,やる気がでたりします。

 

 

これを脳科学的に分析すると,

アファメーションによって自分に言い聞かせたことで,

脳の中の脳幹毛様体賦活系(RAS)という部位が活性化し,

目標達成の情報が集まり,

それが過去の知識や体験と結びついて,

実際に発した言葉が実現するのです。

 

 

日頃から,ポジティブな言葉を発することを習慣化すれば,

自分の状態や感情を自分でコントロールできるようになれるのです。

 

 

「私は,ワクワクしている」

「私は,~までに~という目標を達成している」

というポジティブな言葉をつぶやくことを習慣にしていきます。

 

 

最後に,プレゼンをする際には,聴衆に感謝するということです。

 

 

聴衆は,貴重な時間を割いて,

自分の話をわざわざ聞きに来ていただいているので,

そのことに感謝すれば,その方々のために,

一生懸命にプレゼンをして,何かを持ち帰ってもらおう

という気持ちになり,我欲が消えて,

謙虚な気持ちでプレゼンを実施できます。

 

 

私は,次からプレゼンをする際に,

聞きに来ていただいた方々に対して,

感謝の言葉を伝えてから,プレゼンを実施します。

 

 

日々の生活で実践し,習慣化すれば,

圧倒的な自己成長ができるノウハウが満載の本ですので,

一読をおすすめします。

脳の性差を理解すれば夫婦愛和を実現できる

6月2日に「男女問題と夫婦愛和」

という演題で講話をする機会をいただきました。

 

 

この講話の準備のために,

人工知能研究者である黒川伊保子氏の

女の機嫌の直し方

という本を読み直し,

夫婦が仲良く生活していくためには,

お互いの脳の違いを理解しておくことが重要であると再確認しました。

 

 

 

 

男性と女性の脳には性差があります。

 

 

人間の脳は,

思考,論理,言語を司る左脳と,

知覚,感性,創造を司る右脳に分かれており,

左脳と右脳を連携させる脳梁という神経線維の束があります。

 

 

 

 

男性脳では,脳梁が小さく,女性脳では,脳梁が大きいのです。

 

 

この脳梁の大小によって,脳の性差が生じるようです。

 

 

 

 

女性は,右脳で感じたことが左脳でどんどん言葉になって

意識にあがってくるので,話しながら答えをみつけます。

 

 

また,女性脳は,怖い,ひどい,つらいなどのストレスを伴う感情が起こると,

そのストレス信号が男性脳の何十倍も強く働き,何百倍も長く残りますが,

共感してもらうことで,余剰なストレス信号を沈静化させます。

 

 

そのため,女性は,共感してもらえると,

コミュニケーションがスムーズになります。

 

 

他方,男性脳は,女性脳に比べて脳梁が小さいので,

左脳と右脳の連携がそれほど密ではないため,

左脳で論理的に思考しやすいです。

 

 

男性は,相手が状況を語りだしたら,

その対話の意図を探り,

すばやく解決すべき問題点を洗い出そうとします。

 

 

このように,女性は,いろいろ対話をして

共感しながら問題解決をはかるのですが(プロセス指向共感型),

男性は,話を聞いてすぐに問題解決をする対話をします

ゴール指向問題解決型)。

 

 

脳の性差によって,男女の対話スタイルが異なるので,

どうしても男性と女性の会話はすれ違い,

夫婦ケンカが勃発してしまいます。

 

 

例えば私の場合,妻から,

「子供の夜泣きがひどいので睡眠不足なの」

と話をふられた際,すぐに

「子供が昼寝しているときに,一緒に寝れば,体力が回復すると思うよ」

とアドバイスしました。

 

 

私としては,適切なアドバイスをしたつもりでしたが,妻は,

「そういうことを聞いているんじゃないの」

と不機嫌になりました。

 

 

私は親切にアドバイスをしたのに,

不機嫌になる妻のことをその時は理解できませんでしたが,

この本を読んで,私の対応は間違いであったと気づきました。

 

 

正しい対応は,

「睡眠不足で大変だよね。いつも夜に子供の世話をしてくれてありがとう」

と妻に共感することだったのです。

 

 

このように共感して対話をすれば,妻は,

睡眠不足の解決策を,自分で勝手に思いついていたはずなのです。

 

 

弁護士として,離婚や不貞行為の法律相談を聞いていると,

夫婦の会話のすれ違いが積もり積もって,

やがて離婚や不貞行為という男女問題へ発展していくのだと感じています。

 

 

男女の脳の性差を理解して,

相手がどのような対話をすれば理解してもらえるのかを知れば

,男女問題は減少し,円満な夫婦が増えていくのではないかと思います。

 

 

夫婦は,思い通りにいかないからこそ面白いのかもしれませんね。

妻は他人?

さわぐちけいすけ氏の

「妻は他人~だから夫婦は面白い~」

という,夫婦関係を円満にするひけつが記載された本(マンガ)

を読みましたので,アウトプットします。

 

 

 

 

夫婦円満のひけつは,

本のタイトルにある「妻は他人」であることを

絶対に忘れないことにあるようです。

 

 

夫婦は,知らず知らずのうちに,

「相手は妻(夫)だから○○を要求する権利がある」

という考えにおちいりがちですが,この考えが危険です。

 

 

他人に対して,一方的に〇〇を要求しても,

他人は,自分の都合があるので,

〇〇を要求されても対応できず,

自分の立場を考えない上から目線

のようなものの言い方に,かちんときます。

 

 

ようは,自分の都合ばかりを考えて,

相手の立場を理解せずに,何かを要求すると,

相手は不快になり,関係が悪化するリスクがあるのです。

 

 

例えば,私の場合,仕事が忙しいので,

育休中の妻に対して,「もう少し掃除してよ」

と言ってしまい,妻とけんかをしたことがあります。

 

 

 

 

この言葉の前提に,

妻は育休中で時間に余裕があるので,

妻が掃除をするのが当然であるという

誤った考えがありました。

 

 

この言葉に対して,妻が怒りました。

 

 

育休中の妻は,四六時中,幼い子供の世話をしており,

また,子供の寝付きが悪いので,睡眠不足で,疲労困憊だったのです。

 

 

子育てで疲れているので,

家事の負担を減らして,

ゆっくり休みたい。

これが妻の本音です。

 

 

子育ては,仕事以上に大変です。

私は,そのことに思いがいたらずに,

育児で疲れている妻に「もう少し掃除してよ。」と言ってしまい,

夫婦ケンカになってしまったのです。

 

 

ここで,「妻は他人」という考え方をすれば,

他人に対して,掃除してよと言えるはずがなく,

自分で掃除をすればいいという発想にいたります。

 

 

そして,妻に対して,掃除を要求することなく,

自分から掃除を始めると,妻が掃除を手伝ってくれて,

効率よく掃除をすることができました。

 

 

夫婦とは,育ってきた環境が全く異なる男女が,

長年共同生活を継続する気の長いプロジェクトです。

 

 

育ってきた環境が互いに異なるので,

当然,価値観も異なり,

夫婦は,時にすれ違い,

ケンカに発展します。

 

 

ケンカに発展する前に,妻または夫は,

相手が自分の価値観とは異なる他人なのだから,

礼節を重んじて,丁寧に接する必要があると考えれば,

相手に対して,寛容になり,丁寧な対応ができるようになり,

無用な夫婦ケンカを回避できると思います。

 

 

日々,離婚や不倫といった男女問題に関わる弁護士の立場から,

「妻(または夫)は他人。だから夫婦は面白い」

という発想で過ごせば,男女問題で悩む人が少なくなるかもしれないと思い,

この本を紹介させていただきます。

おそろしいビッグデータ~超類型化AI社会のリスク~

昨年あたりから今年にかけて,ダイヤモンドや週刊東洋経済,エコノミストといった経済雑誌において,ビッグデータやAIについて多くの特集がされています。これらの経済雑誌の論調は,おおむねビッグデータやAIは,私達の生活を便利にする素晴らしいものであるという内容が多いです(一部,AIによって仕事が失われる職業という特集もありますが・・・)。

 

しかし,ビッグデータやAIには,私達は誰かにすべてを見られていて,確率によって社会的に排除されてしまうという負の側面があることを,憲法学の見地から,分かりやすく警鐘を鳴らすのが慶應義塾大学法科大学院教授の山本龍彦先生です。山本龍彦先生の「おそろしいビッグデータ~超類型化AI社会のリスク~」を読んだので,アウトプットします。

ビッグデータとは,ようするに,「ものすごくたくさんのデータ」のことです。この「ものすごくたくさんのデータ」から,通常私達が思いつかないようなパターンや相関関係を発見して,これをビジネスや医療などの分野に役立ていきます。

 

もう少し詳しく分析すると,①大量のデータを収集してデータの海をつくる,②大量のデータをコンピューターで分析して,私達が気づかなかったようなパターンや相関関係を引き出す,③このパターンや相関関係をデータベースに適用して,データベース登録者の趣味嗜好,健康状態,心理状態,性格,行動,能力,信用力などを予測する(プロファイリング),④この予測結果を特定の目的のために利用する,というサイクルになります。

 

①大量のデータを収集して,②私達の気づかなかったようなパターンや相関関係を引き出すためには,その前提として,私達のプライベートな側面が誰かに知られていなければなりません。ようするに,私達は,常に誰かに見られていなければ,ビッグデータの利活用はできないのです。

 

私達が利用するインターネットの情報が知らず知らずのうちに,誰かに見られてていて,知らない間に利用されているのです。この点については,私生活を勝手にのぞきみされないという古典的なプライバシー権に違反する可能性があります。

 

また,③大量のデータから導かれたパターンや相関関係から,個人の様々な特性を予測するというプロファイリングには,人生をやり直す自由を侵害するリスクがあります。

 

例えば,学生のころに,SNSで問題発言をして炎上してしまったといった若気の至りの行動について,本人は忘れたい過去の出来事として記憶から消し去っていたとしっても,AIは,どこまでも過去をさかのぼって記憶し続けるので,就職活動のときや住宅ローンを借りるときなどに,過去の若気の至りの行動がマイナスに評価されて,就職に失敗したり,住宅ローンが借りられないといったことも起こりえます。

 

すなわち,一度過去にあやまちをおかしてしまうと,AIに記憶されて,人生の重要な場面で,過去のあやまちをAIがマイナスに評価して,勝手に不利益を被ってしまうリスクがあるのです。

 

ビッグデータやAIは,私達の生活を便利にするのですが,私達のプライバシー権や人生をやり直す自由を侵害するという負の側面を有していることを意識する必要があります。自分で自分の情報を意識的にコントロールしたり,AIによる自動処理のみで重要な決定をされないような仕組みを模索していく必要があると感じました。

 

 

リチャード・バンドラーの3日で人生を変える方法

米国NLP協会認定NLPトレーナーである金花しのぶさんからすすめられて,「リチャード・バンドラーの3日で人生を変える方法」という本を読みました。NLP(神経言語プログラミング)の共同創始者であるリチャード・バンドラー博士の貴重なセミナーを,受講者の視点で追体験できる素晴らしい本です。

 

1日目のセミナーのテーマは,「ネガティブな考え方を変える」です。自然と習慣になったネガティブな思考のプログラムを変えるために,嫌なイメージを白黒にして,パズルのピースのようにして遠くに飛ばすという方法を用います。その後,よい気分にしてくれるものを心の中に描いて,大きく,明るく,鮮やかにして,ポジティブ感情を強めます。他にも,自分に対してネガティブな話し方が生じたら,それを滑稽な調子に変えることで,気持ちを変えることができます。

 

これらの技術は,自分を自由にするために身につけるべきものです。「自分を自由にするとは,あなたが望むよい意識状態を内側に保つことができ,それによって外側ではあなたの望むことが現実になる」ということです。そして,私達は,「過去を使ってよりよい未来を築くか,それとも過去を使って未来を制限するか,自分で選ぶことができるのです。」

 

2日目のセミナーのテーマは,「限界をつくる思い込みを変える」です。人は,自分にはできないという思い込みによって,問題を現実のものにしています。逆に,プラスの思い込みをすることで,人は限界を超えていくことができます。

 

「思い込みによって,人は身動きがとれなくなるか,あるいは自由になるかの,どちらかになります。変わりたいと心から望むなら,最初の一歩としてまずすることは,自分は変わることができるし,絶対に変わるのだと,100パーセント信じることなのです」,「自分は成功すると思い込むと,成功するように行動し始め,結果的に,成功できる可能性が高くなります」,「自分は,素晴らしい人間だと信じてください。そう信じ始めたら,そのように行動するようになり,素晴らしい結果を得ることになるからです。」

 

3日目のセミナーのテーマは,「望みどおりの人生を創造する」です。自分に質問をして,目標を設定して,目標達成に向けて行動していくことで,自分の望む人生を創造していきます。「目標を設定するときは,手に入れたいものを明確にすることも重要です。望むことを脳に伝えると,脳はそれに焦点を当てます。だからこそ,具体的に何を望んでいるのかを明らかにする必要があるのです」,「何かをできると信じると,自分の世界が豊かになります。そして思いのままに,なれるはずの人間になり,できるはずのことができるようになります」,「自分には,考え方を変える自由,感じ方を変える自由,望むとおりの人生を創造する自由があることを常に肝に銘じておく必要があります」

 

「意志さえあれば,自由になれる」という強烈なメッセージが,リチャード・バンドラー博士のセミナーを模擬体験しながら,自分の脳と身体に深く浸透される画期的な本です。NLPを学ぶ際に,まず読むべき一冊だと思います。

プロフェッショナル進化論~「個人シンクタンク」の時代が始まる~

田坂広志先生の「知的プロフェッショナルへの戦略」を読み,私は,田坂先生のファンになりました。そして,「知的プロフェッショナルへの戦略」を紹介していただいた名古屋の弁護士北村栄先生に,次に読むべき田坂先生の著書についてお聞きしたところ,「プロフェッショナル進化論」を紹介していただいたので,早速読んでみました。

 

インターネット革命とウェブ2.0革命を経て,全てのプロフェッショナルは,個人シンクタンクへ進化していくことになります。今後,プロフェッショナルは,①情報や知識を集めて,②業界や市場の将来についての新たな知見を得て,③業界や市場でこれから何が起こるのかを予見し,④これから何を目指すのかのビジョンを提示し,⑤これから何をなすべきかのコンセプトを提案し,⑥未来予見,ビジョン,コンセプトを周囲に伝え,⑦現状変革のための動きを創り出していく,といった7つのシンクタンク機能が求められます。

 

そして,田坂先生は,個人シンクタンクへの進化のための6つの戦略を提言しています。この中から,気付いたことを3つ紹介します。

 

1点目は,世の中に自分の意見やメッセージを伝えて,世の中に良き影響を生み出すためのパーソナルメディアを持つことです。パーソナルメディアにおいて,継続的に読者に対して,役に立つ情報,知識,知恵を整理して伝えることは,大きな努力を必要とし,そのことで腕を磨くことができます。また,「批評とは,人をほめる特殊の技術である。」と言われるように,何かを批評をする場合には,必ずポジティブメッセージを語る必要があります。

 

2点目は,自分の持つ専門的な知識を,分かりやすく語り,世の中に伝えることです。高度な専門知識を素人にも分かりやすく語るためには,①知識の本質を把握し,②相手の状況を判断し,③相手の気持ちを感じ取り,④簡明な論理を展開して,⑤比喩や物語を駆使する,といった様々な力が必要になります。

 

3点目は,人々の知恵が集まるコミュニティを創り出すために,まず自らメンバーに深く共感することです。ここで,「共感」とは,「深い縁を感じること。その縁を大切にすること。」と提示されています。なるほど,ネットが進化したことで,以前であれば巡り会えなかった人と縁をいただくことが容易になったので,縁を感じて大切にすることが共感につながるのです。

 

私は,今後ともブログやフェイスブックで読者にとって役立つ情報を発信し,難しい法律の問題を分かりやすく解説して,これから巡り合う方々との縁を大切にして,個人シンクタンクへ進化していきます。専門職がキャリアアップのための最高の指南書です。

裁判官!当職そこが知りたかったのです。~民事訴訟がはかどる本~

中村真弁護士が,要件事実マニュアルで有名な岡口基一裁判官に対してインタビューをして,弁護士をしていると気になる民事訴訟における裁判官の本音や裁判官の実態を,詳細に聞き出している,今までになかった民事訴訟の名著です。弁護士が読むと,なるほどと腑に落ちることがたくさん書かれています。

 

この本を読んで,気付いたこと,すぐに実践すべきことについてまとめてみました。

 

① 訴状や準備書面の箇所では,裁判官は事件をたくさん抱えていてとても忙しいので書面の分量は少ない方がよく,書面が長くなるのであれば,最初の1頁目に要旨を書く。裁判官は,訴状のファーストインプレッションにしばらく拘束されるので,訴状は,なるべく短く,すぐに読めるようにして,ベストエビデンスを挙げながら,「私が言っていることは間違いないのです」と裁判官に刷り込む。訴状は,代理人の印象を決める。

 

② 立証の箇所では,裁判官は立証趣旨を押さえた上で証拠を見たいので,証拠説明書には「立証趣旨はこうなので,ここを読んでください」と書く必要がある(証拠説明書は重要である)。

 

③ 尋問の箇所では,裁判官は動機を中心に見て,次にどういう人間なのかという周辺情報を見るので,尋問では,動機があったか,その動機に従って動いたと考えておかしくないかの2点を意識して聞くと効果的である。

 

その他にも,和解のメリットとデメリット,控訴の趣旨の書き方など,分かっていそうで,実は分かっていなかったことが,明快に記載されており,弁護士として大変勉強になりました。弁護士必読の書といっても過言ではないくらい,貴重な情報が盛りだくさんの名著です。