マタハラの対処法2

昨日,次のようなマタハラの法律相談を受けました。

 

 

相談者は,育休を取得する前は,

5時から13時までの時間帯で勤務していました。

 

 

育休が終わり,職場復帰しようとしたところ,会社からは,

14時から21時までの時間帯の勤務しかないと言われました。

 

 

会社からは,その理由として,相談者が育休に入るために

新しく人を雇ったので,5時から13時までの時間帯の

仕事はないということです。

 

 

しかし,小さい子供を養育している相談者としては,

14時から21時の夜の時間帯に働くことは困難です。

 

 

さらに,会社からは,1ヶ月分の給料を支払うので,

他の会社へいってほしい,新しい仕事を探してほしいと言われたようです。

 

 

 

 

今どき,ここまであからさまなマタハラ行為をする

会社があるのかと驚きましたが,現実には,

マタハラの被害が発生しているのだと思います。

 

 

さて,このようなマタハラに対して,

労働者はどのように対処するべきなのでしょうか。

 

 

そもそも,マタハラとは,女性労働者が妊娠,出産,育児などに

関連して職場で嫌がらせ(ハラスメント)行為を受けたり,

妊娠,出産などを理由として会社から不利益を被るなどの

不当な扱いをうけることをいいます。

 

 

このようなマタハラについては,次のように,規制されています。

 

 

まず,不利益取扱いの禁止です。

 

 

男女雇用機会均等法9条では,女性労働者の妊娠,出産,

産前産後休業などの権利行使をしたことを理由とする

解雇その他の不利益取扱いが禁止されています。

 

 

女性労働者を妊娠中または産後1年以内に解雇することは,

会社が妊娠を理由とする解雇でないことを証明しない限り無効となります。

 

 

また,1歳未満の子供を養育する労働者は,

会社への申出により,子供が1歳に達するまでの一定期間,

育休を取得できます(育児介護休業法5条)。

 

 

 

会社は,育休を理由として,労働者に対して解雇

その他の不利益取扱いをしてはなりません(育児介護休業法10条)。

 

 

次に,会社には,マタハラ防止措置が義務付けられています

(男女雇用機会均等法11条の2,育児介護休業法25条)。

 

 

会社に義務付けられているマタハラ防止措置とは,

具体的には次のようなものです。

 

 

①マタハラに対する会社の方針を明確にし,

就業規則などに規定し,研修によって周知,啓発すること

 

 

②相談窓口を設けて,相談担当者が適切に対応できるように

マニュアルを整備すること

 

 

③事実関係を迅速かつ正確に把握し,

事実確認ができた場合には速やかに被害者に対する配慮措置,

行為者に対する措置を実施し,再発防止を講じること

 

 

④周囲の労働者の業務負担への配慮などの業務体制の整備など

 

 

⑤その他,関係者のプライバシー保護,ハラスメント相談や

事実関係確認に協力したことを理由とする不利益取扱い禁止の周知など

 

 

 

 

これらのマタハラ防止措置を怠っていた会社において,

マタハラ被害が発生した場合,会社に対して

損害賠償請求をすることが考えられます。

 

 

さて,冒頭の相談者のケースの場合,

育休を取得したことを理由に退職勧奨,

実質的には解雇を通告されていますので,

会社の対応は育児介護休業法10条に違反しており,

また,会社はマタハラ防止措置義務を怠っているといえますので,

会社に対して,育休からの職場復帰を求めれますし,

賃金も請求でき,場合によっては,

慰謝料などの損害賠償を請求できます。

 

 

マタハラの被害を受けて納得出来ない場合には,

弁護士へ早目に相談することをおすすめします。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

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