フレックスタイム制とは

8月2日金曜日に石川県女性センターで開催される,

トラブルのない明るい職場を目指す労働判例・政策セミナーin金沢

で講師をさせていただくことになりましたので,

2018年6月に成立し,2019年4月から逐次施行されている,

働き方改革関連法について,今一度勉強をしております。

 

 

 

現在,準備のラストスパートに突入しており,

もう少しで,当日配布するレジュメが完成しそうです。

 

 

今回は,フレックスタイム制の改正について説明します。

 

 

まずは,フレックスタイム制の改正の説明をする前提として,

フレックスタイム制がどのようなものかについて説明します。

 

 

フレックスタイム制とは,労働者が労使協定によって定められた

単位期間(精算期間)内に一定時間数(総労働時間)労働することを

条件に,自己の選択する時刻に労働を開始し,

終了することができる制度です。

 

 

 

1日8時間,1週間40時間の法定労働時間の規制を受けない

変形労働時間制の1つです。

 

 

通常,出勤時刻と退社時刻は,会社が指示するものですが,

フレックスタイム制では,出勤時刻と退社時刻を

労働者が自由に決定できるのです。

 

 

フレックスタイム制では,労働者が出勤時刻と退社時刻時刻を

自由に決定できないように,会社が時刻を指定して

業務命令を出すことはできないのです。

 

 

労働者の生活と業務の調和を図りながら,

効率的に働くことにより労働時間を短縮することを

目的として導入されました。

 

 

もっとも,フレックスタイム制を導入したからといって,

必ずしも労働時間の短縮に結びつくものではありません。

 

 

労働時間は,基本的に業務量に左右されるので,

業務量が同じであれば労働時間も同じままであり,

出勤時刻と退社時刻を労働者が自由に決められるだけで,

業務量が変わらないのであれば,

労働時間の短縮にはつながらないのです。

 

 

もともとの所定労働時間帯の中に,

業務がないのに拘束されていた無駄な時間があれば,

その時間を短縮して,労働時間を短縮できることになるのです。

 

 

 

フレックスタイム制では,精算期間というものを

労使協定で定める必要があります。

 

 

精算期間とは,フレックスタイム制適用の単位となる期間であり,

この期間に対して労働者が労働すべき総所定労働時間(契約時間)

を定めることになります。

 

 

精算期間における実労働時間と契約時間を比較し,

実労働時間が契約時間を上回れば,

その実労働時間に応じた賃金を

精算期間の賃金支払日に支払わなければなりません。

 

 

精算期間の精算とは,実労働時間と契約時間とを

精算するという意味なのです。

 

 

精算期間における契約時間は,精算期間をつうじて

1週間あたりの平均が法定労働時間である

40時間以下でなければなりません。

 

 

精算期間が1ヶ月の場合の契約時間の上限は,次のように計算されます。

 

 

週法定労働時間(40時間)×(1ヶ月の総日数/7日)

 

 

1ヶ月31日の月は177.4時間,

1ヶ月30日の月は171.42時間となり,

この法定労働時間を超えて労働した場合には,

労働基準法37条に基づき,

25%以上の残業代を請求できます。

 

 

 

例えば,精算期間1ヶ月で30日,

法定労働時間171.42時間,

契約時間150時間,

実労働時間200時間

のケースで考えてみましょう。

 

 

171.42時間-150時間=21.42時間については,

法内残業として,就業規則所定の残業代を請求できます。

 

 

200時間-171.42時間=28.58時間については,

法外残業として,労働基準法37条に基づき

25%以上の残業代を請求できます。

 

 

これまでは,フレックスタイム制の精算期間の上限が

1ヶ月以内とされていたのですが,今回の働き方改革によって,

精算期間の上限が3ヶ月以内に延長されました。

 

 

この精算期間の延長によって,規制も変化しました。

 

 

長くなりましたので,フレックスタイム制の改正の

ポイントの解説は,明日以降に行います。

 

 

本日もお読みいただきありがとうございます。

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